2020年からDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)のレースを開催することが決まっているロシアのサーキットが、これまでF1開催の話などしたことがないと主張した。
最近、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、現在ソチで開催されているF1ロシアGPを今後サンクトペテルブルクに移したいと考えているようだと報じられている。
プーチン大統領と親しいことでも知られている前F1最高責任者のバーニー・エクレストンもそれが事実なら喜ばしいことだと次のように語った。
「サンクトペテルブルクに変わるかもしれないと耳にしたよ」
「どうなるのか様子を見ることにしよう。だが、私はサンクトペテルブルクが好きだよ」
サンクトペテルブルクでのF1開催のうわさはかなり信憑性が高いと考えている者も少なくないようだ。
それには、サンクトペテルブルクの北80kmほどの位置にあるイゴラ・ドライブというサーキットで2020年からDTMのレースが開催されることが決まったこともあるようだ。
レース形態に違いはあるものの、本格的なツーリングカーレースが2020年から開催されるということは、近い将来F1を開催する上でのいい準備になるだろうと考えられているためだ。
だが、イゴラ・ドライブの責任者であるウラジーミル・ヴァシリエフはロシアの『Sport Express(スポルト・エクスプレス)』に次のように語った。
「F1に関しては、我々はいかなる交渉も行ったことはないよ」
「どこからそんなうわさが出たのか分からないね」
とは言え、現在F1などを統括するFIA(国際自動車連盟)によってグレード2にランク付けされているイゴラ・ドライブは現在グレード1申請に必要なサーキット改修を進めており、今後正式に申請手続きに入ることを予定しているようだ。
「まもなく書類が全て揃うことになっている」とヴァシリエフは語った。
2014年にロシアGPを初開催したソチ・オートドロームが結んでいる現在のF1開催契約は2020年までとなっている。もし2020年の5月末に予定されているイゴラ・ドライブでのDTM初レースが成功を収めることになれば、F1がソチを離れる可能性も高くなってくるかもしれない。