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【決勝レポート】レッドブル・ホンダが2勝目!トロロッソ・ホンダも3位表彰台/F1ドイツGP

2019年07月29日(月)1:34 am

2019年F1第11戦ドイツGPが7月28日(日)、ホッケンハイムリンク(全長4.574km)で3日目を迎え、現地時間15時10分(日本時間22時10分)から行われた決勝でレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが優勝した。今季2勝目、通算7勝目。

●【決勝レース結果】2019年F1第11戦ドイツGP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数

■レッドブル・ホンダがスタート失敗

今季初のウエットレースとなった決勝は、セーフティカー先導によるフォーメーションラップが3周に及び、67周のレースが64周に短縮されてのスタートとなった。

ところが、2番グリッドのフェルスタッペンがスタートに失敗し、4位に順位を落としてしまう。フェルスタッペンの後ろ4番グリッドからスタートしたチームメートのピエール・ガスリーもそのあおりを受けて8番手に下がるというレッドブル・ホンダ勢にとっては厳しい展開となる。

だが、フェルスタッペンは2周目にキミ・ライコネン(アルファロメオ)をかわして3番手に浮上。最後尾スタートだったセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)はこの時点ですでに12番手にまで上がってきた。

■ペレスのクラッシュで最初のSC導入

3周目に入ったところでレーシングポイントのセルジオ・ペレスがクラッシュ。ここでセーフティカーが導入される。ここでトップを走行していたルイス・ハミルトン(メルセデス)以下、上位勢が次々とピットに戻り、深溝のウエットタイヤから水量が少ないときに使用するインターミディエイトタイヤに交換する。

5周目にレースが再開されるとハミルトンがペースを上げ、2番手を走行するチームメートのバルテリ・ボッタスとの差を広げていく。フェルスタッペンが3番手、10番グリッドからスタートしたフェラーリのシャルル・ルクレールが4番手で続く展開となる。

15周目にダニエル・リカルド(ルノー)のマシンが白煙を上げてストップ。ここでVSC(バーチャルセーフティカー)が導入されるとルクレールやルノーのニコ・ヒュルケンベルグらがピットイン。新しいインターミディエイトに交換する。

雨が弱まり始める中、ハミルトンは後続に6秒以上の差をつけて独走態勢に入っていく。すると23周目にハースのケビン・マグヌッセンがピットインし、ドライタイヤ(ソフト)に交換する。そしてすでにポイント圏内にまで浮上していたベッテルも次の周にピットに入り、ソフトタイヤに交換。ベッテルは11番手でコースに戻った。

ドライタイヤの方がペースがいいと見たフェルスタッペンも26周目にピットイン。フェルスタッペンはここでこのサーキットに持ち込まれたドライタイヤの中で中間に位置するミディアムタイヤに履き替えた。ところがフェルスタッペンは次の周にスピンし、コース上で一回転するというシーンも見られた。

■ルクレールが痛恨のクラッシュ

28周目にマクラーレンのランド・ノリスのマシンにトラブルが発生。ノリスはコース脇にクルマを止め、ここでまたVSCが導入される。するとルクレールがここでピットに向かい、ソフトタイヤに交換。この時点で6番手に浮上していたトロロッソのアレクサンダー・アルボンもピットに戻りソフトタイヤに交換。さらにハミルトンもソフトタイヤに、ボッタスはミディアムタイヤに履き替えた。

ところが、このタイミングでまた雨が降り始める。29周目にVSCが解除されるが、ここでソフトタイヤに交換したばかりのルクレールが濡れた路面でグリップを失いコースオフしてバリアにクラッシュ。ルクレールはここでリタイアとなり、またセーフティカーが導入される。

■トップのハミルトンもまさかのコースオフ

ここでアルボンを始め数台がまたピットに入り、再びインターミディエイトに交換するという慌ただしい展開となる。

すると、なんとここでトップを走行していたハミルトンもターン16でマシンコントロールを乱してウォールにヒット。フロントウイングにダメージを負ったハミルトンはそこから正規のルートを通らずにピットロードに入ってしまい、後に5秒ペナルティーを受けることになってしまった。

フェルスタッペンもこの間にインターミディエイトに履き替えて2番手でコースに復帰する。この時点でトップに立っていたボッタスも1周遅れでピットに入る。そしてフェルスタッペンがここでトップに浮上する。

全員がインターミディエイトに履き替え、34周目にレースが再開。この時点でニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)が2番手、ボッタスが3番手、アルボンが4番手、ハミルトンが5番手で続く展開となる。

次の周にハミルトンがアルボンをオーバーテイクして4番手に浮上。37周目にはボッタスがヒュルケンベルグをかわして2番手に上がるが、この時点でフェルスタッペンはすでに後続との差を8秒以上に開いていた。

■タイヤ戦略でリードを広げたフェルスタッペン

ところが、ハミルトンにも抜かれて4番手に下がってしまっていたヒュルケンベルグが40周目にクラッシュ。またもここでセーフティカーが導入されてしまう。するとここでフェルスタッペンがピットに入り、新しいインターミディエイトタイヤに交換。トップの位置を守ってコースに復帰する。ペースが落ち始めていたベッテルも同様にタイヤ交換を行った。

この時点で2番手につけていたボッタスと3番手のハミルトンはそのままステイアウトし、フェルスタッペンよりも10周以上多く走行したインターミディエイトタイヤでの走行を続ける判断をする。

■トロロッソのクビアトが2番手浮上

46周目にレースがリスタートされると、急激にドライコンディションに変わり始めた路面に対応すべく9番手を走行していたトロロッソにダニール・クビアトがピットに入りソフトタイヤに交換。47周目にはフェルスタッペンとボッタスもソフトタイヤに履き替えた。

ここで早めにソフトタイヤに交換していたレーシングポイントのランス・ストロールがトップに浮上。だが、フェルスタッペンが48周目にストロールをオーバーテイクしてトップに復帰。そしてタイヤ交換戦略を成功させたクビアトがペースを上げ、51周目にはついに2番手に浮上した。

■ボッタスもウォールの餌食に

その後方ではソフトタイヤで息を吹き返したベッテルがオーバーテイクショーを開始。どんどん順位を上げ始める。一方ハミルトンは53周目にコースオフして13番手にまで順位を下げてしまう。これでタイヤを傷めたハミルトンはピットに戻ってタイヤを交換。最後尾にまで順位を下げてしまう。

この時点ではフェルスタッペンがトップ、クビアトが2番手、3番手にストロール、4番手にボッタスという順でレースが進んでいく。

ところが56周目にボッタスがターン1でコントロールを失ってクラッシュ。またもセーフティカーが導入される展開となる。

■ホンダ勢の同士討ちも

レースが残り5周となった60周目にレースが再開されるとベッテルがまずマクラーレンのカルロス・サインツをかわして4番手に浮上。ベッテルは62周目にはストロールもオーバーテイクしてついに表彰台圏内の3番手に上がる。

その直後にガスリーがアルボンに追突してしまうというホンダ勢同士の相打ち事故が発生。アルボンには大きなダメージはなかったものの、ガスリーはここでリタイアとなり、ホンダ勢4台のポイント獲得が消えてしまった。

■フェルスタッペンが今季2勝目、ベッテルが4戦ぶりの2位表彰台

一時はホンダエンジン勢の1-2フィニッシュも視界に入ったレース終盤だが、地元ドイツのファンによる大歓声を受けたベッテルが63周目にクビアトをオーバーテイクして2番手に浮上。

だが、フェルスタッペンはベッテルに7秒以上の差を築いており、そのまま先頭でチェッカーフラッグを受け、レッドブル・ホンダに2勝目をもたらした。2位はベッテル、トロロッソ・ホンダのクビアトが3位を守り、今季初表彰台を手にした。

アルボンも6位でフィニッシュし、ホンダ勢3台がポイントを獲得している。

■決勝トップ10ドライバー(暫定)

優勝/マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2位/セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
3位/ダニール・クビアト(トロロッソ)
4位/ランス・ストロール(レーシングポイント)
5位/カルロス・サインツ(マクラーレン)
6位/アレクサンダー・アルボン(トロロッソ)
7位/キミ・ライコネン(アルファロメオ)
8位/アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)
9位/ロマン・グロージャン(ハース)
10位/ケビン・マグヌッセン(ハース)

※レースが終了して数時間後、7位キミ・ライコネン(アルファロメオ)と8位アントニオ・ジョビナッツィに各々30秒ペナルティが科せられ、12位と13位のポイント圏外へ。グロージャン、マグヌッセン、ハミルトン、ロバート・クビサ(ウィリアムズ)の4台がポイントフィニッシュとなった。ウィリアムズは今季初、クビサは8年ぶりのポイント獲得。

次戦2019年F1第12戦ハンガリーGPは8月2日(金)の現地時間11時(日本時間18時)に開幕。決勝は8月4日(日)の現地時間15時10分(日本時間22時10分)にスタートする。

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