フォース・インディアが今週末に行われる今季のF1第13戦ベルギーGP(26日決勝)を欠場する可能性が出てきているようだ。
裁判所から破産宣告を受けたフォース・インディアだが、その後ローレンス・ストロールが率いる投資家グループによって買収されることが決まり、なんとかF1で生き残ることが可能な状況となったと報じられている。
フォース・インディアのチームトラックはすでにベルギーGPが開催されるスパ・フランコルシャンに着いており、チームスタッフたちがこれまでフォース・インディアのマシンに貼られていたスポンサーロゴなどをはがしている光景が目にされている。
これまではチームの共同オーナーを務めていたスブラタ・ロイが率いるサハラのスポンサーロゴが貼られていたものの、それらはすべて取り除かれたという。
ドライバーのセルジオ・ペレスとエステバン・オコンはすでに通常の木曜日のスケジュールをこなしていると伝えられているが、ここへきてチームがベルギーGPに出走することが難しいかもしれないとの情報が伝えられている。
フォース・インディアを買収したストロール率いる投資家グループは、すでにフォース・インディアのF1マシンや関係機材などの所有権を取得していると考えられている。だが、正式なチームエントリー権はまだストロール側に移管されていないのだという。
今週になって明らかになったところによれば、フォース・インディアのF1エントリー権を正式に移管するためには、前オーナーであるビジェイ・マリヤとスブラタ・ロイに関連する13ものインドの銀行による合意が必要となるようだ。
ブラジルの『Globo(グローボ)』はこれに関して次のように報じている。
「ストロールのグループが所有しているのはF1カーを含む資産だ。フォース・インディア・リミテッドという会社を所有しているわけではなく、F1チームエントリーはその会社名義となっている」
仮にF1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が、まったくの新チームとして旧フォース・インディアのエントリーを認めれば、新チームはベルギーGPに出走することも可能となる。だが、この場合にはフォース・インディアが受け取れるはずだった公式賞金を受け取ることができなくなってしまう。
もし多額の賞金収入の見込みが消えるということになれば、フォース・インディアの買収によるメリットが劇的に減ってしまうことになる。
つまり、新オーナーが正式にF1エントリー権を持つフォース・インディア・リミテッドの所有権を獲得するまでは、フォース・インディアがレースに出走することが難しい状況だというわけだ。
『Globo(グローボ)』は次のように付け加えている。
「FIAは現在法的問題を調査しており、間もなく声明を発表することになる」