WEC(世界耐久選手権)ではフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)の出走を可能とするために10月に行われる富士スピードウェイでのレースを1週早めることを決定したが、これに対してほかのドライバーたちから批判の声が上がっている。
今季はF1とかけもちでル・マン24時間レースを擁するWECへも出走することが明らかとなったアロンソだが、当初のスケジュールでは鈴鹿サーキットで行われるF1第17戦日本GPとWEC第4戦富士6時間耐久レースの日程が重なっていたため、アロンソは富士でのWECレースは欠場することになると見られていた。
だが、WECではアロンソの出走を可能とするために富士スピードウェイでのレース開催を1週間早めることを決定した。
ところが、それによってほかのWEC参戦ドライバーのスケジュールに大きな影響を及ぼすことになってしまったのだ。
■ジェンソン・バトン「1人のドライバーのための変更はおかしい」
アロンソの元チームメートであり、2018年には日本のスーパーGP参戦が決まっているジェンソン・バトンは自身のツイッターを通じて次のようにコメントしている。
「1人のドライバーのためにレースが変更されるのは残念だよ。この変更により、すでに契約を結んでいるほかの多くのドライバーたちが痛い思いをするんだからね」
■オリヴィエ・プラ「WECは思慮に欠けている」
また、WECに参戦するフランス人ドライバーのオリヴィエ・プラも次のように皮肉をこめたコメントを行っている。
「WECにお礼を言うよ。同じ週末にすでに契約をしていたドライバーたちに対する敬意と思慮の不足に対してね」
「WECが行ったことに驚かされたのはきっと僕だけじゃないはずだ」
■アンドレ・ロッテラー「アロンソがF1を欠場するほうが簡単だったはず」
日本のスーパーフォーミュラなどでも活躍するドイツ人ドライバーのアンドレ・ロッテラーは、そうした混乱を生むくらいならアロンソがF1アメリカGPを欠場するという選択肢もあったはずだと次のような疑問を呈している。
「アロンソがF1を1レース欠場するだけのほうが全員にとってもっと容易だったんじゃないかな? そうしたからって彼(アロンソ)にはそれほど違いはないだろう?」