レッドブルのドライバー育成責任者であるヘルムート・マルコが、今回発表されたダニール・クビアトとマックス・フェルスタッペンの入れ替え人事について説明を行った。
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■驚きを持って迎えられたレッドブルのドライバー人事
レッドブルは、来週末に開催されるF1スペインGP(15日決勝)から、これまでジュニアチームであるトロロッソに在籍していた18歳のフェルスタッペンを昇格させ、クビアトを再びトロロッソに降格することを発表。
これに関しては、F1関係者やファンの反応も賛否両論という形となっている。
また、前戦ロシアGP決勝で22歳のクビアトがセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)に2度も追突してリタイアに追い込んでしまったことはまだ記憶に新しいが、今回の決定がその直後とも言えるタイミングで行われたことにより、さまざまな憶測を呼ぶことにもなっている。
■フェラーリによる圧力説も
その中には、フェラーリがクビアトに何らかの罰を与えるようレッドブルに圧力をかけたのではないかという説まで登場したほどだ。
だが、フェラーリの広報担当者はこれを否定し、「我々はレッドブルと連絡を取り合ってはいなかった」とロシアの『Sportbox(スポートボックス)』に語っている。
■クビアトはリカルドのプレッシャーに苦しんでいた
だが、マルコは、今回の決定はクビアトにとっては母国レースであったロシアGP後に行われたものだと認め、ドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』に次のように語った。
「ロシアの後で決断が下されたんだ」
「ダニールがダニエル・リカルド(レッドブル)からのプレッシャーに対応することがだんだん難しくなってきていたのは明らかだった。我々は彼をそういう立場から解放することで彼のキャリアを傷つけるどころか、それを守る手助けをしたいと考えたのだ」
「私は、今回のことは降格だとは考えていない。今年のトロロッソは非常にレベルが高いし、年末にはまたカードを切り直すこともできるからね」
「これはカルロス・サインツにも言えることだ。彼にも成長のチャンスがある」
■これからがフェルスタッペンにとっては正念場
そう語ったマルコは、今回の決定によってフェルスタッペンが大変な立場に置かれることになるのは確かだと次のように付け加えた。
「マックスは今後、非常に高いレベルにあるリカルドと戦わなくてはならないのだからね」