フェラーリのチーム代表を務めるマウリツィオ・アリバベーネが、まだ今年のF1タイトル獲得という目標をあきらめるには早すぎると主張した。
【結果】F1ロシアGP決勝の順位、タイム差、周回数、ピット回数
■早くも苦境に立たされたフェラーリ
今年、ライバルのメルセデスAMGを倒してF1タイトル獲得することを目指しているフェラーリだが、期待のセバスチャン・ベッテルは第2戦バーレーンGPではマシントラブルでスタートすることもできず、先週末のロシアGPでは1周目にダニール・クビアト(レッドブル)とからむクラッシュで姿を消してしまっていた。
開幕4連勝を達成したメルセデスAMGのニコ・ロズベルグがすでに100ポイントを稼いだのに対し、フェラーリはランキング3番手のキミ・ライコネンが43ポイント、ランキング5番手のベッテルは33ポイントしか稼げておらず、もはや今季のタイトルを狙うのは絶望的だと考える者もいる。
だが、アリバベーネにはあきらめる気配はないようだ。ロシアGP決勝後に、アリバベーネはイタリアのメディアに対して次のように語った。
■まだタイトルレースに乗り遅れたわけではない
「シーズンが始まる前には、我々の目の前には非常に大きな課題があるということは誰もが分かっていたことだ」
「F1タイトル獲得に向け、フェラーリはあきらめてはならないし、私がそれを許さないよ」
「まだこれから17レースが残されている。まだF1タイトルという列車がすでに駅を発車してしまったとは思っていないよ」
だが、ロシアではベッテルがクビアトとからんでリタイアするという予定外のアクシデントがあったにせよ、実際のところ、そのペースが期待されたほどよくなかったのも事実だ。
■フェラーリの本領発揮はこれから
その点を指摘されたアリバベーネは、『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に次のように答えた。
「確かに。だが、ソチのサーキットの特性からすれば、我々もそうなるだろうと予想していたよ」
「もうこういうことを繰り返すわけにはいかない。だが、ここと比べれば、これからのサーキットでは我々がもっと強さを発揮できるはずだと考えている。その理由は、それらのサーキットのほうが我々のクルマに合っていることと、最近改良したエンジンはバルセロナ(スペイン)のようなサーキットのほうがもっと力を発揮できるからだ」
そう語ったアリバベーネは、次のように付け加えた。
「フェラーリには人材があり、技術があり、財政面もしっかりしているから、レースを続け、現在の選手権の流れをひっくり返すことだってできるよ」