マノーが、インドネシア人ドライバーのリオ・ハリアントに対して、2016年のF1シーズンに唯一のこされたひとつのシートを獲得するための資金調達にむけて、1週間の猶予を与えたことが明らかとなった。
■ひとつのシートは才能と実績のヴェアラインが確保
先週、メルセデスの支援を受けるパスカル・ヴェアラインがマノーのシートを確保したことが発表された。メルセデスのモータースポーツ責任者であるトト・ヴォルフは、多くの資金持ち込みを提案していたドライバーではなく、才能の点からヴェアラインが選択されたことは正しいことだと次のように語った。
「若いドライバーたちが実績に基づいてF1での地位を確立でき、才能のほうが尊重されるというのは非常に喜ばしいことだ」
■もうひとつのシートは持参金次第?
だが、そのヴェアラインのチームメートとなるドライバーは、いわゆる「ペイドライバー」として巨額のスポンサー資金をチームに持ち込むことができる者になりそうだ。
現時点では、インドネシア政府の後押しを受けるハリアント以外にも、昨年マノー・マルシャでドライバーを務めていたアレキサンダー・ロッシやウィル・スティーブンスなども潤沢な資金の持ち込みが可能だと見られている。
■1週間猶予をもらったとハリアント
中でも、一番可能性が高いのではないかと言われているのが23歳のハリアントだ。だが、ハリアントは最初に設定されていた期限までに頭金を支払うことができていなかったことを認め、『Jakarta Post(ジャカルタ・ポスト)』に次のように語った。
「実際、最終期限は過ぎてしまっている。でも、マノーはこれをうまくまとめるまでもう1週間待ってくれることになった」
「マノーは、今も僕に加入して欲しいと望んでいるんだ」
■資金調達が可能かどうかはいまだ不透明
『Jakarta Post(ジャカルタ・ポスト)』によれば、ハリアントはインドネシアの国営石油会社であるプルタミナからやく600万ドル(約6億8,400万円)の資金提供を受けるほか、インドネシア政府のスポーツ省も740万ドル(約8億4,300万円)の支援を約束しているという。
つまり、日本円にして合計15億円以上の資金を準備しているハリアント側だが、マノーが要求している額はさらに高額のようだ。
インドネシアのスポーツ担当大臣であるイマム・ナラウィは、ジャカルタにおいてマノー・マルシャの首脳部との会見を行った後、次のように語った。
「もっと多くの組織が彼の財政支援に加わってくれることを期待している。というのも、今我々が用意している額ではまだ十分ではないからだ」