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新規参戦ハースF1の苦戦を予想するベテラン陣

2015年12月06日(日)17:59 pm

来シーズンから参戦するアメリカのハースF1は、F1の難しさを思い知ることになるだろうと、かつてF1にかかわっていた関係者が語っている。

ハースF1は、NASCARのチームも所有するジーン・ハースがオーナーで、フェラーリとイタリアのシャシーメーカーであるダラーラ社と協力関係を結んでいる。

一時フォース・インディアの運営にかかわり、その後HRTのチーム代表も務めたコリン・コレスは、出演したオーストリアのテレビ局『Servus TV(セアヴスTV)』で、F1がいかに金のかかるスポーツかをわきまえておくべきだと忠告している。

「彼らは非常に苦労すると思う」

「私がやっていた頃、F1に強い関心を持つ大勢の億万長者と出会ったが、全員にこう話したよ。“100万を火に放り込んでF1がそれを焼き尽くすのを眺める、それがあなたのやろうとしていることだ”とね」

「ある日――時間の問題だが――ハース氏も“何が起きた?”と自問することになる。チェグラコフ氏(マルシャのオーナー)も何が起きたかと考えた。カラバンテ氏(HRTオーナー)も、最初の6か月で自分の金がどうなったかと自問した。何も起きなかったんだ! それが問題さ」

■分配金が入るのは早くても2年後

また、スポンサーを探すのも現在は困難だとコレスは話す。

「FOM(F1の商業権を握るフォーミュラ・ワン・マネジメント)から2年間は一銭ももらえない」

「その間に選手権で2回トップ10に入らなければならないんだ。マノーを倒せばいいだけだが、それだけでも十分困難だろう」

「それに、スポンサーの状況も完全に変わった。下位チームは言うまでもないが、もっと上位のチームでも同じだ。10年、15年、20年前とはまったく違う」

■ほかのベテラン関係者も懸念

メルセデスで長年モータースポーツ責任者を務めたノルベルト・ハウグも、新たなチームがF1に加わるのは良いことだとしながらも、ハースは今後F1について多くのことを学ぶことになるだろうと話している。

ハウグが特に懸念するのは、ハースの活動拠点がアメリカ、イギリス、イタリアに分散している点だ。

「遅かれ早かれイギリスに集中することになると思う」とハウグは予想する。

また、ベネトンやBARホンダでチーム代表を務めたデビッド・リチャーズも、来年3月にシーズンが始まれば、ハースは「不愉快な現実」に直面するだろうと予想している。

「今は12月で、最初のテストは2月末だ。しかし、まだ何も目にしていない」

「普通、風洞モデルの小さな写真を断片的に見たりするものだが、それも目にしていない。裏にいる人々についてもあまり聞こえてこない。非常に静かだ。きっと、F1がどんなものか不愉快な現実を突きつけられることになる」とリチャーズはイギリスのテレビ局『Sky Sports(スカイ・スポーツ)』に話している。

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