ルノーがシーズン開幕前に秘密裏に違法なテストを行っていたという疑惑が晴れた。
先月、匿名の書面がF1統括団体FIA(国際自動車連盟)やライバルチームに送られ、その中で、オーストリアの自動車技術関連会社AVLのローリングロード試験施設で、6日間に及ぶテストが秘密裏に行われたと告発されていた。
レッドブルの姉妹チームであるトロロッソのマシンを使い、レッドブルの開発ドライバーであるアントニオ・フェリックス・ダ・コスタが参加した可能性もあると報道された。
ルノーのレミ・タフィンは、テストを行ったことは認めたが、完全に合法なエンジンのベンチテストだと主張しており、フロントウイングとリアウイングを取り外した状態で行われたと伝えられている。
この件についてFIAは調査を行い、その結果、関係者すべてに不正行為はなかったと認められたようだ。
レッドブルのライバルであるメルセデスAMGも、このテストが公明正大なものだったことを認めている。
「レギュレーションに反することがあったと疑ってはいない」とメルセデスAMGビジネス部門のエグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフは、1週間前にオーストリアの『Sportwoche(シュポルトヴォッヘ)』に語っている。
「クルマからウイングが取り外されていたのだからなおさらだ」
ヴォルフは同じ時期に『Kleine Zeitung(クライネ・ツァイトゥング)』紙に対しても、次のように話している。
「この件について匿名の手紙で知らされた」
「FIAは、すべて合法だったことを確認するために調査している」とヴォルフ。「だが、われわれの知る限り、(違法な)空力テストではなかった」