最近、フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモーロが公にフェルナンド・アロンソとフェリペ・マッサに苦言を呈すとともに、チーム代表のステファノ・ドメニカリに対しても圧力をかけるような発言を行ったことが報じられたが、かつてフェラーリに在籍し現在はメルセデスAMGのチーム代表を務めるロス・ブラウンは、フェラーリは結束を固めるべきだと次のように述べた。
「F1においては、我々は常にプレッシャーにさらされている。とりわけ、トップ3あるいは4に位置するチームで働いている者にとってはなおのことね」
「我々はみんな勝ちたいと思っているし、私も常に厳しい目にさらされているよ。ちょうどドメニカリがそうであるようにね」
「しかし、モータースポーツで成功する秘訣(ひけつ)のひとつが安定性だ。メルセデスAMGは18か月前に始めた仕事によって再び競争力を取り戻せたんだ」
ブラウンは、現時点においてはメルセデスAMGに集中しており、今季のF1カーの開発継続と、大きくルールが変わってしまう来季への準備に向け、どのように人材や資金を移行してゆくかという微妙な問題に取り組んでいる、と次のように続けた。
「2014年に向けていい準備をするのは重要なことだ。だが、我々に今季のタイトルを取るチャンスがあるのなら、それを狙うべきだろう?」
「だが、それは非常に難しいだろうね。セバスチャン・ベッテルとレッドブルは非常に一貫性がある。彼らが致命的なミスを犯すとは考えにくいよ」
最後に、ブラウンは、モンテゼモーロがメルセデスAMGが今シーズン勝利を重ねることができるようになったのは、「テストゲート」とも呼ばれるスキャンダルに発展した秘密タイヤF1テストを行っていたからだと非難したことに対し、次のように反論した。
「言っておきたいことは、我々はハンガリーGPでこれまで一度も使ったことのないタイヤで勝ったということだよ。シルバーストンで(そのタイヤを)テストができなかったんだからね」
「でも、私はルカがどれほど情熱的な人であるかを知っているから、彼が感情を爆発させたことは理解できるよ」