NEXT...F1開催スケジュール

レッドブル、シーズン中のルール変更とライバルを批判

2012年07月27日(金)14:46 pm

レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)がシーズン途中でルールを変更することを非難し、さらに、FIAに働きかけておきながら会議ではそれに触れようとしないライバルチームの態度も批判した。

ドイツGPでは、レッドブルがエンジンマップを利用して、リアタイヤの空転を防止するトラクションコントロールと排気を空力的に利用する技術を使っているとの疑惑の目が向けられ、議論を巻き起こした。エンジンマップは、エンジンの点火タイミングや燃料の噴射量などコンピュータを使って制御するもので、サーキットのレイアウトに合わせて毎戦変更される。レッドブルはFIAの調査を受けたが、現在のルールの言い回しでは、違反に当たらないとFIAが認める結果になった。

FIAは、レッドブルが利用した抜け穴をふさぐため、25日(水)にルールを明確にした文書を出した。これによってレッドブルは、29日(日)決勝のハンガリーGP以降、従来型のセットアップに戻さざるを得なくなっている。

この問題についてマルコは、オーストリアのテレビ局『Servus TV(セアヴスTV)』でこう語った。「(ドイツGPで)われわれが無罪とされたのは、偽証したからではない。ルールの範囲内だったからだ」

さらにマルコは、突然のルール変更を非難している。

「何かが緑なら、それを青に変えることはできないはずだ」

「どこにも、ルールを自分たちに都合のいいように使ってはいけないとは書いてない」

またマルコは、レッドブルのライバルチームの態度も批判した。ほかのチームらはFIAに対してルールを変更するよう働きかけたようだが、ドイツGP翌日の23日(月)にロンドンで行われた技術問題に関する会議では、その件について口を閉ざしていたと言われている。

「何度も何度も、こういうことをする連中がいる。ほかのチームのことを言っているんだ」とマルコは非難した。

「それなのに月曜日に、いざ専門的、客観的に取り組むことができる場面になったら、問題が取り上げられることすらなかった」

レッドブルは、ドイツGPでセバスチャン・ベッテルが2位から5位に降格になったペナルティーについても、まだ怒りが収まっていないようだ。ベッテルは、残り2周でコース外に出てジェンソン・バトン(マクラーレン)を追い抜いたことでペナルティーを受けた。

マルコは、FIAのペナルティーの判定は時に「ダブルスタンダード」だと批判していたが、今度はレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーが不満を述べた。ホーナーは、ドイツGP予選でフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)がポールポジションを獲得したラップを見直したという。

「最終コーナーで、4輪すべてがコース外に飛び出ていた」というホーナーの言葉を『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が伝えている。この発言は、コース外に出て利益を得てはいけないというルールにアロンソも違反していたにもかかわらずペナルティーを受けなかった、とFIAを批判したものだ。

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック