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2021年のF1マシンは現在のものよりかなり“シンプル”に?

2019年07月18日(木)5:15 am

間もなく、2021年以降に運用されるF1技術レギュレーションの詳細が明らかになるようだ。

各F1チームはすでに2021年から年間1億7500万ドル(約189億4500万円)のバジェットキャップ(チーム予算上限値)を設けることでF1オーナーのリバティ・メディアや統括団体であるFIA(国際自動車連盟)と合意していると報じられている。

そして、今週はそれ以外のルールの詰めに関する会議が行われる予定だ。

マクラーレンのチーム代表を務めるアンドレアス・ザイドルは「我々は今週ジュネーブで全員と会うことになる」と語った。

2021年以降の技術レギュレーションと競技レギュレーションも基本的部分に関してはすでに合意に達していると考えられているものの、今回の会議でそれが最終的に確定されることになるようだ。

ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によれば、2021年から導入される新ルールは、これまでよりもホイール・トゥ・ホイールの激しい戦いを増やすとともに、小規模チームとトップチームとの差をできる限り小さくすることを目指すものだという。

かつてフェラーリのエンジニアとして活躍し、現在はFIAの技術責任者を務めているニコラ・トンバジスは次のように語っている。

「今日の問題は、現在我々がてこずっている問題を発生するエリアにおいて、エンジニアたちにあまりにも多くの自由を与えすぎていることだ」

『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、それゆえ2021年のF1マシンはこれまでよりもシンプルな形状になると報じている。例えば、フロントウイングはよりシンプルなものとなり、バージボードなどは禁止となる。その一方でグラウンドエフェクト効果を発揮するトンネルを有するフロアが設けられるといった変化が見られることになりそうだ。

だが、前述のバジェットキャップは2021年から正式施行されるものであり、2021年型マシンの設計製造が行われる2020年には予算上限値は設けられない。つまり、2021年のマシン設計に当たってはメルセデスやフェラーリといった大規模チームが有利となるのは確かであり、2021年も始まる前からどのチームが強さを発揮するかはほぼ見当が付く状況となるのは間違いないだろう。

これに関し、F1モータースポーツ担当マネジングディレクターであるロス・ブラウンは次のように語っている。

「理想的には、バジェットキャップは1年早く導入したかったんだ。だが、それはうまくいかなかった」

「2021年には全く違う順位となるだろうと予想することはできない。だが、私は数年後には全てが均等化し始めると信じているし、最高のクルマを手にしていなくてもドライバーや戦略によってそれを埋め合わせることができる状況になると思っている」

だが、技術ルールがよりシンプルなものとなることから、2021年のF1マシンはチームごとのデザインの差がほとんどなく、似通ったものになるはずだとの批判的意見もある。

だが、ブラウンはすでに今でさえF1マシンのデザインはどのチームもよく似ており、それが2021年の大きな問題になるとは思わないと次のように語った。

「私は現在の全てのマシンに中間色を施して見たのだが、正しく(チームを)見極められたのは3台だけだったよ。今でさえ全部のマシンを全て言い当てられる者はほとんどいないはずだよ」

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