マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエがチームのスポンサー状況について説明に追われている。
昨年、冠スポンサーのボーダフォンを失ったマクラーレン。2年に及ぶスランプが響いたか、ボーダフォンに続き長年の支援企業を失うことが、このほど明らかになった。
その企業とはドイツのファッションメーカー、ヒューゴ・ボスだ。同社とマクラーレンの関係は、1981年のスポンサーシップ締結にさかのぼる。ところが今回、提携先をメルセデスAMGにくら替えするのだ。
ブーリエは、チームの経済基盤弱体化を次のように否定する。
「そんなことはない、われわれには32ものスポンサーが付いているのだ」と、『Italiaracing(イタリアレーシング)』に語るブーリエ。「ただ、われわれのシャツに名前が載っていないだけだ」
「保証してもいいが、ホンダの支援は今後、相当な規模になる」のだという。2015年にホンダがマクラーレンにもたらすワークス待遇をもって、メルセデス・ベンツと築いてきた20年の関係は終了する。
「F1制覇を狙うにはチームに高いレベルが要求される。そして、われわれのレベルは高い」というブーリエ。「それに、よいエンジンも必要だ。そして自動車会社のサポートもね」
「それが来年、手に入るのだ」
2014年型MP4-29が抱える問題についてブーリエは、現在対策中だと話す。
「空力のダウンフォースが不足しているが、私としてはそれを予想していた」とブーリエは打ち明ける。「入社してすぐに気づいたよ。いろんな部門を案内されてマシンの特徴をきいたときにね」
来季は最高のドライバーの組み合わせが実現すると、ブーリエは自信たっぷりだ。フェルナンド・アロンソ級のドライバーとの契約もブーリエは否定しない。
「もちろんさ。否定する理由がない」と、ブーリエ。「われわれは魅力あるチームだからね」
「(ジェンソン)バトンと(ケビン)マグヌッセンの選択権はわれわれにある。だが私の仕事は、そのほかのドライバーと話をして彼らの事情を知ることだ。可能な限り最高のペアを組ませるのが目標さ」