メルセデスAMGで非常勤会長に就任したニキ・ラウダが、メルセデスのモータースポーツ責任者を長年務めたノルベルト・ハウグが12月末をもって辞任するのは、メルセデスAMGがF1デビュー後の3年間で成功を収められなかったからだと述べた。
22年間にわたってメルセデスのモータースポーツ責任者を務めたハウグの辞任という衝撃的なニュースは、ラウダの圧力によるものだったのではないかという憶測を呼んだ。
しかし、ラウダ本人はこの知らせに周囲と同じくらい驚いたと述べ、『Welt am Sonntag(ヴェルト・アム・ゾンターク)』紙に対し次のように語った。
「11日(火)にシュトゥットガルトで初めて非常勤会長として役員会に臨んだときのこと。この会議の最後にハウグが突然辞意を表したもんだから、本当にびっくりした」
「ハウグには頭が下がる。というのも、彼は今年のふがいないパフォーマンスに対する責任を非常に重く受け止めていると話し、引責辞任という決断を下したんだから」
「正直言って、最高管理職の地位にありながらこのような行動をとれる人は極めて少ない。個人的に、とても残念に思っている。まだハウグと共に働きたかったからね」
留任するようハウグを説得したか、と問われたラウダは、「ノー」と答えた。
「もしそのような結論がすでに出ているのなら、その意向を尊重すべきだ」
一方で、ハウグが去ったことによりチーム内に「大きな隔たり」が残ったことをラウダは認める。
「メルセデスAMGはいま、ハウグ不在の穴をどうやって埋めるか考えなければいけない。現時点でノルベルトの仕事を一つずつ引き継げる人物は浮かばない」
「状況を徹底的に見極めていく必要がある」
ハウグに代わってメルセデスのモータースポーツ部門を取り仕切る可能性はあるかと聞かれ、ラウダは次のように答えている。
「いいや、その気は無いね。私は役員会の会長であり、ビジネスの業務とは無関係だから」