FIA WEC(世界耐久選手権)のプロローグが6日(金)から7日(土)まで30時間通してポール・リカールサーキットで行われており、最初のセッションでトヨタがライバル勢を圧倒した。
このプロローグはシーズン前に35台のマシンが同じ気象条件で30時間ノンストップのテストを実施し、夜間走行をする貴重な機会だ。ル・マン24時間の良い練習となる。
■トヨタ、ライバルを5秒引き離す
その最初のセッションでトヨタは1-2となり、3番手を5秒以上引き離した。
1 トヨタ TS050ハイブリッド #8号車 マイク・コンウェイ 1:32.662
2 トヨタ TS050ハイブリッド #7号車 アレキサンダー・ブルツ 1:34.655(+1.993)
3 SMPレーシング BR1-AER #11号車 ビタリー・ペトロフ 1:38.128(+5.466)
トヨタ8号車にはコンウェイとセバスチャン・ブエミが、7号車にはブルツがテストのために復帰し、ホセ・マリア・ロペスとアンソニー・デビッドソンがドライブする。
フェルナンド・アロンソはF1第2戦バーレーンGPに出場、2人の日本人ドライバー小林可夢偉と中嶋一貴はスーパーGT出場のため参加を見合わせている。
■ハイブリッドとノン・ハイブリッドの違い
トヨタのLMP1ハイブリッドと他のLMP1(ノン・ハイブリッド)の違いは以下のとおりだ。
【ル・マン1周のエネルギー量】
124.9MJ / 210.9MJ(69%多い)
【1時間の燃料流量】
80kg / 110kg(38%多い)
【1スティントの最大燃料使用量】
35.1kg / 54kg(54%多い)
【最低重量】
878kg / 833kg(5%軽い)
このように一見厳しい条件に見えてもトヨタは圧倒的な速さを見せており、悲願のル・マン制覇に向けて速さについては好発進と言えるだろう。そうなると最大の敵は信頼性で、この後の夜間テストでどの程度の信頼性を見せてくれるか注目だ。
7日(土)の入場は無料で、パドックとピットロードも解放される。