前F1最高責任者のバーニー・エクレストンが、新F1オーナーのリバティ・メディアと名門F1チームのフェラーリを痛烈に批判した。
2017年にF1新オーナーとなったアメリカのリバティ・メディアは、長年にわたってF1最高権威の座にあったエクレストンを“名誉会長”に据えて実権を奪うと、チェイス・キャリーを新たなF1最高責任者に据えた。
リバティ・メディアは、現在F1チームやFIA(国際自動車連盟)との間に結ばれている契約が2020年に満了するのに伴い、2021年以降はまた新たなエンジンルールを導入すべく、各メーカーとの調整作業に入っている。
■F1では民主主義はうまく機能しない
87歳のエクレストンは、F1には独裁者的なリーダーが必要であり、リバティ・メディアのやり方ではうまく事が運ばないだろうと『SonntagsBlick(ゾンタークスブリック)』に次のように語った。
「F1では民主主義に存在の余地はないんだ」
「新オーナーもすぐにこのことを理解するだろう。ここまでのところ、彼らは何も達成できていないんだからね」
■フェラーリのF1撤退は“いつもの手口”
リバティ・メディアが提示した2021年からの新F1エンジンコンセプトやF1チームの予算に上限を設けるという姿勢に対し、フェラーリがそれに反対の立場を表明しF1からの撤退をちらつかせる状況となっていることはよく知られている。
このことについて「いつもの手口さ。彼らは勝てないと常にパニックに陥るんだ」と自身が経営するブラジルのコーヒー農園で語ったエクレストンは、次のように付け加えた。
「マックス・モズレー(前FIA会長)と私はこれまでずっと我々がフェラーリの手助けをしてきたことに関して長いリストに書き出すこともできる。彼らは常にそれを否定するがね」