2016年のフェラーリのマシンは大変革というより進化形だとセバスチャン・ベッテルがF1アブダビGP(29日決勝)を前に語った。
フェラーリは2015年に大きく進歩し、3勝を挙げて、メルセデスAMGに次ぐ2番手の地位を確立した。
F1最高責任者のバーニー・エクレストンも、「彼ら(フェラーリ)が再び勝利できたのは、私にとってもF1全体にとっても重要なことだった」と『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に語っている。
だが、メルセデスAMGを倒せる存在になるのが簡単なことではないことはベッテルも承知している。
「メルセデスAMGも来年に向けて改善してくることは分かっているからね」とベッテル。
「追いつくだけでは十分じゃない。それ以上のことをしなきゃならないんだ」
しかし、だからといって2016年にフェラーリが大胆な変更を施すわけではないとベッテルは続ける。
「ルールは大きく変わらない。だから、実質的には現在のクルマの進化形というほうが近いね」
ベッテルは、フェラーリが2016年に向けて懸命に取り組んでいると話す。
「シーズン中に大きく進歩するのは簡単じゃないから、冬の期間を最大限に生かせるかどうかにかかってくる。この期間が僕たちにとってはチャンスだ」
「今の流れを維持しつつ、ほかのチームより大きく前進する必要がある」
フェラーリは2015年のシーズン前にチーム代表など首脳陣が大きく入れ替わったが、今は仕事がスムーズに進んでいるとベッテルは話している。
「1年前よりはるかに静かだよ」
「責任者が誰なのかみんな知っているし、チームのムードもいい。すごく前向きな雰囲気だ」