ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)が近い将来に古巣のマクラーレンへの復帰を考えている事はなさそうだ。
『Daily Mail(デイリー・メール)』のジョナサン・マカヴォイは、現在カナダGPが開催中のモントリオールで、マクラーレンがハミルトンと接触していたと伝えている。マクラーレンはハミルトンを7年前に秘蔵っ子の新人としてデビューさせ、翌年世界チャンピオンとなった縁の深いチームだ。
マクラーレン、そして特に来年からF1にエンジン供給メーカーとして復帰するホンダは、2015年シーズンはトップドライバーを走らせたいと思っているのだろう。既にフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)や、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)に接触しているとうわさが流れている事からもそれは明らかだ。
「今のところはマクラーレン、ハミルトンどちらにとっても仮説に過ぎない話だ」とマカヴォイは明かしている。
表面上は、29歳のハミルトンがマクラーレンに復帰する可能性は低いと言わざるを得ない。少年時代から所属したマクラーレンを去ったのはたったの1年半前で、それもマクラーレンの最高権力者、ロン・デニスとの関係が悪化したからだと言われているからだ。
そしてハミルトンは今、フェルナンド・アロンソと並びF1で最も稼いでいるドライバーと目され、なおかつ今シーズン圧倒的な強さを見せるメルセデスAMGを駆っている。
しかし、ハミルトンはチームメイトのニコ・ロズベルグとの激しいタイトル争いから、2人の関係が確執へと発展する危険もはらんでいる。
「もしハミルトンがタイトル争いでロズベルグに負けるような事があれば、どんな関係になってしまうのか、想像もしたくないね」とマカヴォイは続ける。
ハミルトンはまだ来季の契約にはサインしていないとしながらも、ほぼ契約する事に間違いないと今週末のカナダGPで示唆している。
英紙『The Mirror(ミラー)』に、来季の契約にサインをしたかと尋ねられると、ハミルトンは「今はまだしていないよ、でもこのチームではいつもハッピーだからね。この先他のチームにいる事は想像しがたいね」と答えている。