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ぶっちゃけトーク満載!共通点の多いF1と新幹線…「日本グランプリ号」東京ー名古屋を2ストップで完走

2024年04月04日(木)4:10 am

2024年4月3日(水)19時12分、新幹線貸切イベント列車「日本グランプリ号 supported by 鈴鹿サーキット」が290名のF1ファンとともに東京駅をスタートし、フィニッシュの名古屋へ“2ストップ”で向かった。

■豪華ゲストと一緒に約2時間の充実した旅

この特別な新幹線は、乗車した瞬間からF1オープニング曲が流れていて、一気に空気感が変わった。

そして中嶋悟、鈴木亜久里の元F1ドライバーや、国内で活躍するドライバー野尻智紀、松田次生、松下信治、笹原右京らが同乗。豪華ゲストたちは、乗車した290名全員とのセルフィー撮影やサイン、ハイタッチなどに応じ、約2時間たっぷりとファンと“近すぎる”特別な交流をした。

乗車した全員には、記念缶バッジ全5種類、限定クリアファイル、小松礼雄ハースF1チーム代表サイン入りカード、木曜日ピットウォーク・ストレートウォーク優先入場、JRセントラルタワーズ・JRゲートタワーレストラン街食事券1000円分などをプレゼント。

さらに車内ではレッドブル2種とハイネケン0.0が配られたり、DAZNの番組でおなじみの「スロコンくん」Tシャツ2種(7,700円)とキャップ(6,600円)を車内販売した。これらはF1日本GPでも販売するということだが、この新幹線に乗ったファンは誰よりも早く手に入れることができた。そのDAZNの収録も車内で行われ、その内容はすべて車内で放送されていた。

■中嶋悟、新幹線は超久しぶり?


中嶋悟は、普段の国内レースはほとんど車移動だといい、新幹線に乗るのは何年ぶりですか?と車掌(MC)のピエール北川に話を振られると、「(JRが企画したイベントで)言えないよ(笑)」と笑ったが、ぶっちゃけトークをねだられると、「東京駅、すごい変わってたね」と発言すると、国内サーキット移動で新幹線を利用している鈴木亜久里は大爆笑。ここからぶっちゃけトークは加速していった。

■鈴木亜久里、F1デビューの契約は新幹線の中だった

マイクを握った鈴木亜久里は周りにメディアがいるにもかかわらず「ここだけの話だからね(笑)」と“お決まり”のリップサービスは健在、現役当時よりも磨きが掛かっていた。

その鈴木亜久里は1987年の日本GPでF1デビューを果たしたが、新幹線の車内でラルース・チームとサインをしたという。

全日本F3000(現スーパーフォーミュラ)でチャンピオンを獲得した1ヶ月後、F1日本GP前にラルースから電話がかかってきて、木曜日の名古屋行きの新幹線の時間と号車や座席を指定され、今よりも揺れる新幹線の車内でサインをして、F1ドライバーになったという。

■F1はやっぱり想像を超えていた

そして翌日の金曜日、いきなり走ったこともないF1で「予選用タイヤ、タイヤウォーマー」など、未経験だらけのF1デビューだったことを明かした。

乗ったばかりで慣れないF1でも「ゆっくり走ったらタイヤは冷えるからダメ、実力を全部出し尽くす。今まで乗ってたマシンより5〜6秒も速くて、F1はやっぱり想像を超えていた。自分がどこまでいけるかもわからない」とテストなしでぶっつけ本番でF1に挑んだ経験者としてF1の難しさを語った。

当時の鈴木亜久里は、木曜日に契約し、金曜日の午前中に練習、そして午後には予選だったが、出走した30台中20番手で予選通過、決勝レースは26台中16位で完走している。

鈴木亜久里が意図していたかわからないが、今週の金曜日にフリー走行1回目に出場する岩佐歩夢(RB)へのエールのようにも聞こえた。

また、今年のF1第2戦サウジアラビアGPでは18歳のオリバー・ベアマンがフェラーリからF1デビューを果たし7位でフィニッシュしたが、決勝レース後に感想を聞かれると「(身体が)破壊されたよ」と首などの筋肉がやられてしまったと明かしていた。昔も今も、実力あるレーシングドライバーの想像をはるかに超えているのがF1のようだ。

■元F1ドライバーになっても憧れ捨てきれず・・・道を譲っていた

メジャーリーグの大谷翔平がWBC決勝前に語った「憧れるのをやめましょう」という言葉は有名だが、中嶋悟がデビューした当時のチームメイトは伝説のドライバーになっていく若きアイルトン・セナだった。

セナが亡くなってから今年で30年。当時を振り返った中嶋悟は「やっぱり憧れる。テレビでしか見たことがないドライバーがいる。セナは難しい顔をしていてカッコ良かったよね」と語ると、鈴木亜久里も「画面で見ていたドライバーがグリッドに並んでいる。あ、俺、あいつより前じゃんって(笑)やっぱり嬉しいよね」と同意。

また、ミラーにアイルトン・セナ、ミハエル・シューマッハが見えると「オーラがすごい」と感じていたそうで、道を「譲っちゃうよね」と二人の日本人レジェンドたちはぶっちゃけトークを連発。自身もF1ドライバーでありながら、まるでF1ファンのように憧れていたという。

■チーム代表の大事な仕事とは?

今年、日本人として初めてチーム代表に昇進した小松礼雄チーム代表(ハース)の話題になると、自らのチームを率いてF1チーム代表経験のある鈴木亜久里が代表として大事なことは何かとコメントを求められると「集金」と笑いを誘ったが、F1チームを運営するには想像を超えるスポンサーマネーが必要なのだという。

しかし「この話題止めようよ、思い出したら鈴鹿行きたくなくなっちゃう(笑)」と当時の苦い思い出が今でもトラウマになっているようだ。

■ヤング割の幸運な若者たちは新幹線も無料

「F1日本GP号」には鈴鹿サーキットが今年実施した「ヤング割」に申し込んだ若者も同乗。木曜日・金曜日の限定チケットに申し込んだ人の中から選出された若者たちは、F1チケットだけではなく、新幹線の片道チケットも無料になったという。

そして終盤「ドレッサー・オフ・ザ・デイ」に選出された6名は、ゲスト全員のサインが入ったポスターを手に入れ、全員に囲まれた中で多くのメディアにカメラを向けられ、1人ずつ記念撮影。まるで記者会見のようだった。

ここに書き切れないほどのぶっちゃけトーク盛りだくさんの「F1日本GP号」は、とにかくイベントも満載で、メディアに配られたスケジュール表は分刻み。まるで忙しいF1パドックのようなハードスケジュールで、あっという間に名古屋駅に到着した。

■“専用設計”がF1らしさを感じる特別な新幹線

F1日本GP号は東京駅を出た後、品川駅、新横浜駅と2ストップ。駅には止まったもののドアは空かず、2時間F1漬けで、ファンの要望にレジェンドが応えるという、まさにF1ファンのためにプログラムされたF1ファン専用設計の夢の新幹線だった。

約300km/h(※1)、2ストップ、スタートからフィニッシュまで約2時間以内、ドライバー(乗客)が快適さを感じて楽しめるように多くのスタッフが専用カスタマイズを施す、という点では、まるで自分専用のF1マシンで戦うF1ドライバーと同じだったのかもしれない。(※1:東海道区間は最高速度285km/h)

■ファンも含めたF1全体でサステナビリティの追求

今年はF1史上最多24戦ものF1GPが行われるが、世界をほぼ毎週転戦するF1はCO2を減らすため、F1日本GPはF1第3戦オーストラリアGPとF1第5戦中国GPの間にお引越しをして、春開催になった。

六本木ヒルズで行われたF1東京フェスティバルに登壇したステファノ・ドメニカリCEOも、ファンにF1側の姿勢や取り組み、その重要性を直接伝え理解を求めていた。

鈴鹿サーキットによると、1つのグランプリを開催する際に排出されるCO2の92%はファンの移動によるもので、3日間で20台のF1マシンから排出されるCO2は微々たるもの。そのため、鈴鹿サーキットは自家用車での移動ではなく、電車など公共交通機関の利用を推奨している。

■共通のキーワードは「60周年」

このF1日本GP初の企画の中心には「60周年」というキーワードがあった。それは『ホンダF1参戦60周年』、『東海道新幹線開業60周年』というものだった。

この特別企画は昨年10月、名古屋駅のF1展示イベントを企画中に生まれたもので、ホンダ系とJR系がタッグを組み、短期間で実現した企画だ。なお、名古屋駅の展示イベントについては以下の通りで、F1日本GP開催中も見ることができる。

■「日本グランプリPRイベント@JRゲートタワー」
期間:3月30日〜4月7日(10:00〜20:00)
場所:名古屋駅JRゲートタワー1階イベントスペース
開催内容:
1)F1マシン展示(スクーデリア・トロロッソ・ホンダ STR14)
2)過去のF1日本HP映像放映
3)F1公式ホイールサプライヤー「BBS」製品展示
4)F1日本GP限定プリクラ無料体験(対象:鈴鹿サーキットのLINE友だち)
5)東海道新幹線開業60周年xHonda F1参戦60周年 特製缶バッジプレゼント(5種類から抽選)
プレゼント対象:
A)「2024F1日本GP観戦チケット」所有者。
B)チケットがない人:JRセントラルタワーズ・JRゲートタワー(ジェイアール名古屋タカシマヤなどを除く)で買い物をした人。
なお、F1日本GP期間中の4日(木)〜7日(日)は22:30まで、ゲートタワープラザ レストラン街12階にも配布会場を設置するなど観戦を終えたF1ファンに配慮した企画になっている。
6)F1関連ドリンクのサンプリング。5日(金)〜7日(日)は「Heineken 0.0」とマックス・フェルスタッペンの特製ステッカーを提供。

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