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ホンダ・レーシング、目標はF1タイトル連覇!4年目の角田裕毅には初「表彰台」を期待

2024年02月29日(木)6:34 am

2024年F1開幕戦バーレーンGPを今週末に控えた2月27日(火)、HRC(ホンダ・レーシング)は『HRC Sakura(開発拠点)』で新シーズンに向けたメディア発表会を行った。

「1週間前に開幕戦用のPUをSakuraから送り出した」と報道陣に明かし、計画通りに仕事をしているとはいえ、ギリギリまで最高の状態を作り出して送り出していたことがわかる。

PU(パワーユニット)を製造するHRCの仕事は、レッドブル・パワートレインズ社へ『Honda RBPTH002』と命名された今季型PUを送り出し、『レッドブル・レーシング』と『ビザ・キャッシュアップRB F1』の2チーム4台に搭載されたPUをシーズン通して運用・管理をしていく。

■“格下エンジン”から6年で世界一、F1史上最高の勝率を塗り替える

ホンダは、当初の計画より1年前倒しでF1に参戦した2015年、フェルナンド・アロンソ(当時マクラーレン・ホンダ)に無線で「GP2(格下)エンジン」と言われ辛酸をなめたが、6年後の2021年には悲願のドライバーズ・チャンピオンを獲得した。2023年末時点でドライバーズ・チャンピオン3連覇、コンストラクターズ(チーム部門)・チャンピオン2連覇を達成。

2023年はレッドブル・ホンダが22戦中21勝で勝率95.4%と圧倒的な強さを発揮し、88年のセナ・プロストを擁するマクラーレン・ホンダ時代の16戦15勝の勝率93.75%をホンダ自ら塗り替え、F1史に偉大な記録を再び刻んだ。

今、私たちは黄金期、後世に語り継がれるような伝説を目撃していることになる。

もちろん最高のドライバーやチームと組めたことは大きいが、数年前までF1界を支配していたルイス・ハミルトンとメルセデスでさえもできなかった偉業だ。ドライバー、チーム、パワーユニットという世界最高のパッケージにより実現したことは誰もが認めるところだろう。

そしてF1に初参戦してから60年目を迎えるホンダは、2024年はその記録をさらに伸ばそうとしている。

■ライバルをリスペクト、気を引き締める

今や世界一となり、F1で世界で最も強力なメーカーとなったホンダ・レーシングは、フェラーリ、メルセデス、ルノーに追われる立場となっているが、HRCの渡辺康治社長は「今年は年間24戦のタフなシーズン、フェラーリ、メルセデスといったライバル勢も信頼性、そしてパフォーマンスともに上げてくる、決して楽な戦いはできない」と気を引き締める。

F1で世界一のパワーユニットメーカーとなっても、強力なライバルをリスペクトしているのが伝わってくる。

■目標はタイトル連覇、角田裕毅には「表彰台」を期待

今年、ホンダはF1に参戦して60年目、レッドブルもF1参戦20年目のメモリアルイヤーということもあり、「ドライバーズ・タイトル4連覇、コンストラクターズ・タイトル3連覇を達成し、新たな歴史を刻めるよう、チーム一丸となって全力を尽くす」と渡辺社長は語った。

さらに、参戦4年目の角田裕毅(RB)については、期待を込めて「自己最高4位を越えて、表彰台を目指してほしい」と高い目標値を設定した。速さは十分に示してきた角田裕毅には、コース上でこれまで以上の安定した良い結果を残すことが求められている。

レッドブルF1と所属するRBは2025年の3つのシートが空いたままで、それをセルジオ・ペレス(レッドブル)、ダニエル・リカルド(RB)、角田裕毅(RB)、リアム・ローソン(レッドブルF1リザーブドライバー)、そしてスーパーフォーミュラでチャンピオンを狙う岩佐歩夢、F2ドライバーなど5名以上が争う。

レッドブルF1およびRBとホンダ/HRCの良好な関係は、2025年末で終わる。そして2チームのシートを決めるのは厳しい評価で有名なヘルムート・マルコ博士だ。

■熱い想いも投入されたパワーユニット

HRCのエンジニアの熱い想いや夢が込められて製造された『Honda RBPTH002』、データは非公開のためレース中にその貢献度はなかなか見えないが、レースを戦うドライバーやチームにとって、速い・壊れない・扱いやすいという信頼性と安心感は、0.001秒でもアクセルを全開にしたいドライバーの力強い後押しになっていることだろう。

まずは開幕戦バーレーンGP、そしてサウジアラビアGPの2連戦に注目だ。

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