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フェルナンド・アロンソが認める「アストンマーティンF1のシーズンは終わった」

2023年10月30日(月)19:20 pm

フェルナンド・アロンソが、アストンマーティンの2023年F1シーズンはもう終わったと語った。

●【2023F1第20戦メキシコGP】ペレスがリタイア・・・決勝レース・全セッションの結果

今季に向けてアルピーヌからアストンマーティンに移籍したスペイン出身の42歳となるアロンソだが、シーズン序盤には開幕戦から3戦連続で3位表彰台に上るなど、最強を誇るレッドブルの最大のライバルとしてチームを牽引していた。

しかし、各チームがシーズン中の開発を進めるにつれ、シルバーストンを本拠地とするアストンマーティンの相対的パフォーマンスは低下し、メルセデス、フェラーリ、さらにはマクラーレンにもコンストラクターズランキングで追い抜かれてしまった。

■アメリカGPでの不振はセットアップのミス?

そうした中、アストンマーティンはテキサス州オースティンで行われた前戦アメリカGPに最新のアップグレードを持ち込んだものの、期待されたようなパフォーマンス改善にはつながらなかった。

アストンマーティンとしては、アメリカGPではスプリントが実施されたことで1回しかフリー走行がなく、そこでセットアップを間違えたことがその不振の原因だと考えていたようだ。

そこで、アストンマーティンは日曜日の決勝を前にパルクフェルメ違反を犯してセットアップを変更し、2台ともに決勝をピットレーンからスタートする戦略をとっていた。

実際のところ、アロンソは決勝をリタイアで終えてしまったのもの、同じくピットレーンからスタートしたチームメートのランス・ストロールは決勝で7位に入ったことから、チーム関係者の中にはやはりセットアップを間違えていただけだと楽観視していた者もいたようだ。

■メキシコシティGPでもペースは上がらず

ところが、先週末に行われた第20戦メキシコシティGPでもアストンマーティンのペースは上がらず、予選ではアロンソが13番手、ストロールは18番手だった。

今回もストロールはパルクフェルメでセットアップを変更して決勝に臨んだものの、このレースでは終盤にリタイア(記録上は17位)。13番グリッドからスタートしたアロンソもペースが上がらず、レース中盤に2戦連続でのリタイアを余儀なくされてしまった。

■問題はセットアップではないとアロンソ

そのアロンソは、メキシコでの不調の原因がセットアップにあったとは考えていないようだ。

「セットアップの問題だとは思っていないよ」

そう語ったアロンソは、次のように付け加えた。

「僕たちはこれまで多くのことを試してきた。セットアップではなく、パッケージと、僕たちドライバーが自信を感じられないことが問題なんだ」

■メキシコでは週末を通じて「不安定」

アロンソは、メキシコシティGPの舞台となったエルマノス・ロドリゲス・サーキットでは週末を通じて「非常に不安定な状態」にあったと認め、次のように続けている。

「とりわけ、僕にとっては難しかったよ」

「僕はいい仕事をすることができなかった。それは、マシンの中で自信を持てないからなんだ」

「僕は自分のベストのレベルにはないよ」

■改良は失敗ではなかったが「自信が持てなかった」

しかし、2005年と2006年のF1チャンピオンであるアロンソは、アストンマーティンの最新アップグレードは、実際のところ前進ではなくて後退だったという意見には次のように反論している。

「僕たちはオースティンのレースで2つのパッケージを比較したんだ。そして、その結果は、新パッケージの方が明らかに有利だというというものだった」

「だけど、どうやら僕たちはマシンにうまく馴染めていないようだね。ここ(メキシコ)では全てのセッションで遅かった」

「僕は一瞬たりともマシンに自信が持てなかったよ」

■困難から学べることも多い

2023年F1シーズンも残すところあと3戦となったが、アロンソもそこで再び反撃に転じることができるとは考えていないようだ。

「僕たちにとってはいいシーズンだったよ」

アロンソはそう語ると、次のように続けた。

「フェラーリやメルセデスの前に出ることが可能だなんて思っていなかったし、僕は選手権においてまだそれらのチームのドライバーよりも前にいる。それが前向きな部分だよ」

「ここ数戦は僕たちのパフォーマンスが落ちている。だけど、何とか自分たちのレベルを取り戻そうと取り組んでいるんだ」

「仕事をやり続けなければならない。今の悪い流れを終わらせるために、できる限りのテストをしてファクトリーに情報を提供することができるよう取り組んでいるところだよ」

「それは難しいことだよ。だけど、メディアと話す時に僕が目にしているのは葬式ではないよ。お祝いよりも困難から多くを学べることもあるんだ」

■もうアストンマーティンのシーズンは終わった

そう語ったアロンソだが、2023年の残りの3レースでもう一度表彰台に上がる可能性があるかという質問されると、「ないと思う」と答え、次のように付け加えた。

「今は、僕たちは何かを争うためにここにいるわけではない。学ぶための時だし、今後に向けて情報を収集するための時なんだ。僕たちにとってシーズンは終わったよ」。

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