今週末に開催される2023年F1第18戦カタールGP(8日決勝)でも、リアム・ローソンが負傷したダニエル・リカルドの代わりにアルファタウリから出走することになる。
■リカルドの復帰を急ぎたくはないとレッドブル首脳
最近の報道では、第14戦オランダGPの金曜フリー走行2回目にクラッシュして左手を骨折したオーストラリア人ドライバーのリカルドが復帰できるようになるのは、22日(日)に決勝が予定されている第19戦アメリカGPとなる可能性が高いようだ。
レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が母国オーストリアの『Osterreich(エステルライヒ)』紙に語ったところによると、33歳のリカルドの左手には金属プレートがねじ込まれているという。
「こういう場合には、通常でも回復に数週間はかかるものなんだ」
そう語った80歳のマルコは、次のように付け加えた。
「何も急ぎたいとは思わないよ」
■初めてのサーキットでスプリント週末に臨むローソン
一方、21歳のニュージーランド人ドライバーであるローソンにとっては、最高峰モータースポーツであるF1で走るチャンスが少なくとももう1レース増えることになる。
「スプリントの週末だから、かなり難しくなるだろうね。とりわけ、僕の状況においてはね」
スプリントが開催される今週末のカタールGPに向けてそう語ったローソンは、次のように付け加えている。
「僕は一度もここで走ったことがないんだ。だから、スプリント週末に臨むのは余計に難しいものになると思う」
■2024年のシートを得られなかったのは残念だとローソン
前戦F1日本GPが開催された鈴鹿では、アルファタウリが2024年シーズンをリカルドと角田裕毅のコンビで戦うことが正式に発表されたが、リカルドの代役として印象的なパフォーマンスを示しているローソンにも来季のフルタイムシートを確保するチャンスがあると考えられていただけに、ローソンががっかりしているのは確かだ。
「日本で、来年は僕がリザーブドライバーに戻るというニュースが発表された。もちろん、僕の目標はフルタイムでF1に参戦することだ。だから残念ではあるけれど、それが僕の目標であることに変わりはないし、今は将来それを間違いなく実現できるように取り組んでいくだけだよ」
「現時点では、僕にはまだ何かを示し続けるチャンスがある。それを最大限に生かしたいと思っている。差し当たって、これが続く限り、僕はそれに集中していくよ」
そう語ったローソンは、次のように付け加えている。
「そして、F1から離れたら、メキシコGPの週末に鈴鹿で行われるスーパーフォーミュラ最終戦の準備に全力を注ぐつもりだよ」
ここまでに7戦が消化された今季のスーパーフォーミュラで3勝をあげ、現時点ではトップと8ポイント差のランキング2番手に位置しているローソンには十分に今季のタイトルを狙えるチャンスがある。スーパーフォーミュラの第8戦と最終第9戦の2レースは28日(土)から29日(日)にかけて鈴鹿サーキットで開催される。