先週末にアルファタウリが2024年にダニエル・リカルドと角田裕毅を起用することを発表。これにより、まだ2024年のF1シートのうち誰が座ることになるのか確定していないのはウィリアムズのひとつのシートだけとなっている。
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■早期のシート喪失も噂されるサージェント
そして、現在そのシートに座っているアメリカ人ルーキードライバーのローガン・サージェントは、これまでにもミスが多く、今シーズンが終わる前にシートを失う可能性もあると噂されていた。
その22歳のサージェントは、先週末に今季のF1第14戦日本GPが行われた鈴鹿サーキットにおいても、予選と決勝の両方でクラッシュを演じてしまった。
こうした状況を受け、F1関係者の中にはサージェントが今後開催される第19戦アメリカGP(10月22日決勝)、第22戦ラスベガスGP(11月18日決勝)の2つのホームレースを走ることなく、その前にF1を去ることになる可能性もあると考えている者もいるようだ。
■今シーズンいっぱいはチャンスを与えるとウィリアムズのボス
だが、今季からウィリアムズをチーム代表として率いているジェームズ・ヴォウルスは、スイスの『Blick(ブリック)』紙に次のように語った。
「我々は、ローガンにはシーズンが終わるまで自分を証明するチャンスを与えるつもりだ」
「私が思いつくほかのドライバーには2年の猶予が与えられていたよ」
ヴォウルスが言及した2年の猶予が与えられていたドライバーとは、おそらく、2022年までハースで戦っていたミック・シューマッハのことだろう。
ヴォウルスは、サージェントの日本GP決勝でのクラッシュについて質問されると、次のように答えている。
「不運だったよ。それまではアレックス(アルボン)と同じくらい速かった。それも鈴鹿のようなサーキットでね」
■レース序盤にはミスでボッタスをリタイアに追い込んでいたサージェント
サージェントは日本GP決勝序盤にもアルファロメオのバルテリ・ボッタスとのクラッシュを演じていたが、その責任は自分にあったと認めている。
「もちろん、あれは僕のミスだ」
結果としてボッタスをリタイアに追い込んでしまったサージェントはそう語ると、次のように付け加えた。
「だけど、ボッタスは明らかに僕がホイールをロックさせたことに気づいていなかったんだ」
フィンランド出身ドライバーであるボッタスはこの件についてスウェーデンのストリーミングサービス『Viaplay(ヴィアプレイ)』に次のように語っている。
「彼は内側にいたんだ。だけど、僕は十分なスペースを残していたよ。あれは明らかに彼のミスだった」
■サージェントの後任候補は2022年F2チャンピオン?
ともあれ、ウィリアムズとしては2023年シーズンが終わるまではサージェントの成長を見守ることになるようだ。だが、多くのF1関係者は、ウィリアムズは2024年にはサージェントの後任として現在アストンマーティンのリザーブドライバーを務めているフェリペ・ドルゴビッチを起用するのではないかと考えているようだ。
2022年のF2チャンピオンである23歳のドルゴビッチは、F1デビューに向けて母国ブラジルからある程度の資金を調達できるものと考えられている。
ボッタスと同じフィンランド出身のレーシングドライバーであり、WEC(世界耐久選手権)やIMSA スポーツカー選手権でフェラーリのドライバーとして活躍しているトニ・ヴィランダーは、2022年シーズンいっぱいでウィリアムズのシートを失ったカナダ人元F1ドライバーのニコラス・ラティフィに言及しながら『Viaplay(ヴィアプレイ)』に次のように語っている。
「サージェントの状況はラティフィに起きたことに似始めてきているよ」
「彼は少しばかり力不足のように見えるね」。