F1オーナーであるリバティ・メディアのCEOが、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがあまりに強すぎることがF1の商業面において問題となっていることを認めた。
■F1テレビ視聴率低下は強すぎるフェルスタッペンのせい?
今年はここまでレッドブルが全レースで優勝している。さらに、2021年と2022年のF1チャンピオンであるフェルスタッペンは第5戦マイアミGP以降負け知らずの10連勝を達成しており、今後もその記録を更新し続ける可能性がある。
現在、世界的にF1のテレビ視聴率が大きく低下していることが指摘されているが、その理由のひとつはフェルスタッペンとレッドブルがあまりにも強すぎることがあると言われている。
■フェルスタッペンの偉業の目撃者になれとF1最高責任者
しかし、F1最高責任者(CEO)であるステファノ・ドメニカリは最近、今はフェルスタッペンという素晴らしいドライバーが何を達成するのかに注目すべきときなのだと次のように主張している。
「もしも誰かが素晴らしいのであれば、我々には彼らがやっていることを賞賛する必要がある」
リバティ・メディアのCEOを務めるグレッグ・マッフェイは、今のところそのドメニカリのアプローチを支持しているようだ。
「ステファノ・ドメニカリはそれをうまく逆手にとってこう言っているんだ。『この歴史的なイベントを見に来てください、こんな成功は誰も見たことがないし、見逃したら後悔しますよ』とね」
ゴールドマン・サックス主催のイベントにおいてそう語ったマッフェイは、微笑みを浮かべながら次のように付け加えた。
「それがうまくいくかどうか様子を見るよ」
■フェルスタッペンの速さを除けば「F1は魅力的」
だが、マッフェイは、レッドブルとフェルスタッペンが強すぎることで、F1を競争のあるスポーツとして売り込むのが難しい状況となっているのは事実だと認めている。
「中団はすごく面白いんだ。そして、統計的にはこれまで以上にオーバーテイクが発生していることを示すこともできる」
「現実的には、我々は非常に魅力的で競争力のある製品を持っているということだよ。マックスがあれほど速いという事実以外はね」
「トーニャ・ハーディング風に彼の足を折るというのは問題外だとしても、それに関して我々に何ができるのかはわからないよ」
「ナンシー・ケリガン襲撃事件」で知られる元アイススケーターの名前を出してジョークを語ったマッフェイは、次のように付け加えている。
「彼(フェルスタッペン)の圧倒的強さにより、このスポーツへの関心、そして視聴者やファンをつなぎ止めることが難しくなっている。だから、我々は逆に『フェルスタッペンを見に来てください。彼は歴史的な成功を収めています。見逃すわけにはいきませんよ』と言うことにしているわけさ」