レッドブルF1マシンがあれば「7人か8人がF1チャンピオンになれる」とモントーヤ
元F1ドライバーのファン・パブロ・モントーヤが、現在マックス・フェルスタッペンが乗っているレッドブルF1マシンがあれば、現在F1を戦っているドライバーのうち7人か8人はF1チャンピオンになれるだろうと語った。
■今季も無敵の強さを誇るフェルスタッペン
実際のところ、2023年F1シーズンはここまでに12戦を消化しているが、その全てをレッドブル・レーシングが制しており、そのうちの10戦で25歳のオランダ人ドライバーであるフェルスタッペンが勝利している。
現在ドライバーズランキング2番手に位置しているチームメートのセルジオ・ペレスとの差は125ポイントに開いており、フェルスタッペンが今季も通算3回目のドライバーズタイトルを手中に収めるのはすでに時間の問題となってきている。
2022年は全22戦中15戦で勝利し、1シーズンあたりの歴代最多勝利記録を塗り替えたフェルスタッペンだが、今季もまだ10戦が残っており、その記録をさらに塗り替える可能性も十分にありそうだ。
■フェルスタッペンの力が飛び抜けているとミナルディ
レッドブルのセカンドチームであるアルファタウリの前身チームだったミナルディの創設者でありチーム代表でもあったジャンカルロ・ミナルディは、フェルスタッペンについて母国イタリアの『La Repubblica（レプブリカ）』に次のように語っている。
「ベルギーでは、彼は同じマシンで走るペレスに22秒差をつけた」
「彼はいとも簡単にチェコ（ペレスの愛称）に勝ち続けている。これまでの彼のチームメートたちに対してもそうだったようにね」
「確かにレッドブル（F1マシン）は非常にパワフルだ。だが、それを無敵にしているのは彼のドライビング能力だよ」
「彼がいるから、その分け前にあずかることができる者たちがいるんだ」
「もしマックスが存在していなければ、F1はもっとバランスの取れた見応えのある戦いになっていただろうね」
■最強なのはフェルスタッペンではなくレッドブルF1マシンだとモントーヤ
しかし、2001年から2006年にかけてウィリアムズとマクラーレンで活躍した現在47歳のモントーヤは、フェルスタッペンの現在の強さの最大の理由はやはりレッドブルF1マシンにあると考えているようだ。
モントーヤは、2014年から2020年にかけて圧倒的な強さを誇ったメルセデスで活躍してきたルイス・ハミルトンに言及しながら、母国コロンビアの週刊誌『Semana（セマナ）』に次のように語った。
「現時点では、マックスは非常にいい仕事をしているよ」
「だけど、今の彼が無敵に見えるのはハミルトンが圧倒的に強かったときにそう見えていたのと同じだよ。それが現実さ」
「マックスは非常に優れたドライバーだよ。だけど、彼は最高のマシンに乗っているんだ」
「今の彼のスピードは、2年前のスピードとそれほど変わらないよ。おそらく同じだろう。すごくよくなったのはマシンのほうなんだ」
「マックスをあのマシンから降ろしたら、7人あるいは8人のドライバーがあのマシンでF1チャンピオンになれるだろうね。もし彼がいなかったら、チェコ、ハミルトン、サインツ、ルクレール、ノリスなどがF1チャンピオンになっただろう」
そう語ったF1通算7勝の記録を持つモントーヤは、次のように付け加えた。
「モータースポーツにおいては、タイミングが重要なんだ。現在のルールのもとでは、レッドブルが最高のマシンだ。もしルールが突然変わるようなことがあれば、そうではなくなるかもしれないけどね」。
