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「フェルスタッペンについていけるのは2人だけ」レッドブルF1首脳がセルジオ・ペレス更迭の噂を否定「代役候補は誰もいない」

2023年06月22日(木)17:15 pm

レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、今のところセルジオ・ペレスがレッドブルのシートを失う可能性はないと主張した。

今シーズン序盤には現F1チャンピオンであるチームメートのマックス・フェルスタッペンとほぼ互角とも言えるパフォーマンスを見せていたペレスだが、第7戦モナコGPの予選Q1でクラッシュを喫して以来、プレッシャーもあってか、調子を落としてしまっている。

ペレスは現在レッドブルとの間に2024年までの契約を結んでいるが、メディアの中にはレッドブルが今季限りでその契約を解除する可能性もあると推測しているものもある。

■ペレスの後任候補はリカルド?

その場合に、メキシコ出身ドライバーである33歳のペレスの後任候補になるだろうと考えられているのが、同じ33歳のオーストラリア人ドライバーであるダニエル・リカルドだ。

昨シーズン限りでマクラーレンのシートを失ったリカルドは、今年は2018年まで所属していた古巣レッドブルにリザーブドライバーとして復帰している。

そのリカルドは今週、『ESPN』に対し、レッドブルに復帰して再び調子を取り戻し、そこでF1キャリアを終えることになれば、それは「おとぎ話のような終わり方」になるだろうと語っている。

「いずれ分かるよ」

そう続けたリカルドは、次のように付け加えた。

「多分、もう少し改善するために取り組む必要があるだろうね。だけど、ここに戻ってこれて本当にうれしいよ」

■フェルスタッペンについていけるのは2人だけ

しかしながら、80歳となるマルコは、今のところペレスをリカルドと交代させるつもりはないようだ。

母国オーストリアの『Osterreich(エステルライヒ)』紙から、同じマシンに乗りながらペレスのラップタイムがフェルスタッペンよりコンマ6秒も遅いのはなぜかと尋ねられたマルコは、次のように答えた。

「なぜなら、マックスはマックスだからだ」

「彼は最高のマシンに乗っている。だが、彼についていけるのはせいぜい(フェルナンド)アロンソと(ルイス)ハミルトンだけだ。この3人が最強だし、彼らの中ではマックスが傑出しているよ」

マルコはまたドイツのテレビ局『Sport1(シュポルト1)』に対し、ペレスが現在フェルスタッペンについていくことができていないのは、レッドブルにとっては「贅沢な問題」だと表現している。

「我々は贅沢な問題に関しても深刻に受け止めている。だが、ペレスは我々の期待通りの仕事をしてくれているよ」

「彼はコンストラクターズ選手権での勝利に貢献する必要があるが、現在の順位は彼が貢献していることを証明している。そして、彼はベストの状態であればレースで勝てることも証明しているんだ」

「彼が十分な実力を持っているかどうかという疑問は、我々には生じていない。なぜなら、マックスはどんどん良くなっているし、自問しなければならないのはむしろ別のことだ。それは、誰か彼に代わることができる者がいるのかということだよ」

そう語ったマルコは、次のように付け加えた。

「今のマックスに挑戦できるような者がいるかと言えば、正直なところ、私は誰もいないと思っている」

■ペレスはチームに貢献もドライバーズタイトルは厳しい立場

現在のドライバーズランキングトップは、すでに195ポイントを稼いでいるフェルスタッペンだ。そして、ペレスが69ポイント差のランキング2番手に位置している。

だが、今季ここまでの8レースで6回表彰台に上る活躍を見せているアストンマーティンのアロンソがペレスを追い上げてきており、現時点で両者の差は9ポイントにまで縮まってきている。

すでに2023年のドライバーズタイトル獲得は非常に難しくなってきているペレスだが、仮にドライバーズランキングでアロンソに逆転を許すようなことになれば、マルコしても現在の考えを見直さざるを得ない状況となる可能性もないとは言えないだろう。

最近では3レース連続で予選Q3進出を逃しているペレスだが、レッドブルにとってのホームレースとなる次戦オーストリアGP(7月2日決勝)では巻き返しを図る必要がありそうだ。

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