レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、マックス・フェルスタッペンの才能を見抜くことができなかったトト・ヴォルフ(メルセデス/チーム代表)をあざ笑った。
■まだ16歳だったフェルスタッペンと契約したレッドブル
レッドブルは、オランダ出身のフェルスタッペンがまだF3への参戦を開始したばかりの2014年に育成ドライバーとして契約。そしてその翌年の2015年にレッドブルのセカンドチームであるトロロッソ(現アルファタウリ)でフェルスタッペンをF1にデビューさせている。当時、フェルスタッペンはまだ17歳だった。
実際のところ、フェルスタッペンは2014年にレッドブルとともにヴォルフ率いるメルセデスとも交渉を行っていたことで知られている。しかし、最終的には早期のF1デビューを約束したレッドブルに軍配が上がっていた。
■自分たちはフェルスタッペンの才能を見抜いていたとマルコ
ヴォルフが最近、当時フェルスタッペンがF1でこれほど成功するかどうかは「明確ではなかった」と語ったことが報じられたが、マルコは、それは自分と同じオーストリア人であるヴォルフにフェルスタッペンの才能を見抜くだけの力がなかったということだと指摘している。
「F3では、彼の才能が十分に見られなかったと言うのかな?」
オランダの『Algemeen Dagblad(アルゲメン・ダグブラッド)』にそう語ったマルコは、次のように続けた。
「それなら、トトがいったい何を見ていたのか私にはよくわからないよ」
「私がノリスリンク(ドイツの公道サーキット)でマックスを見たとき、彼が特別なものを持っていることはすでに完全に明らかだったよ」
マルコが言及したのは、ドイツのニュルブルクリンクにある公道サーキットのノリスリンクで行われた2014年のF3レースのことだ。当時16歳だったフェルスタッペンは、ウエットコンディションで行われたそのレースでほかのどのドライバーよりも1周2秒以上速く走って見せていた。
それから約10年後の現在、フェルスタッペンは先週末に行われたF1カナダGPで今季6勝目をあげ、通算勝利数ではアイルトン・セナの持つ41勝の記録に並んでいる。