レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、もはやセルジオ・ペレスがマックス・フェルスタッペンと2023年のF1ドライバーズタイトルを争い続けることができるとは考えていないようだ。
■39ポイントに広がったフェルスタッペンとペレスの差
今季の第5戦マイアミGPを終えた時点では、現F1チャンピオンであるフェルスタッペンが3勝、ペレスが2勝をあげており、両者の差は14ポイントだった。
そして、先週末のモナコGPを迎えるにあたっては、市街地サーキットに強いと言われているペレスがそこで差を縮めるか、あるいは逆転する可能性さえあるのではないかと考えられていた。
ところが、メキシコ出身の33歳のペレスは、モナコでの予選Q1でクラッシュを演じてしまい、決勝を最後尾グリッドからスタートすることになってしまった。
結局、モナコで今季3回目のポールポジションを獲得したフェルスタッペンが決勝でもトップチェッカーを受けて今季4勝目を達成。そして、そのレースをノーポイントで終えたペレスとの差は一気に39ポイントにまで開いてしまっている。
■まだばん回は可能だとペレス
レッドブルとしては、これまでフェルスタッペンとペレスには自由に戦わせるとしてきていた。だが、マルコももはやこの2人の戦いには「決着がついた」と考えていることを認めている。
しかし、ペレスはそうは思っていないようだ。
「もし自分がクラッシュして、しかも0.5秒も後れをとっていたら、もっと心配になっただろうね」
今週末にF1スペインGP(4日決勝)が開催されるバルセロナでそう語ったペレスは、次のように付け加えた。
「だけど、僕らにはここからばん回できるだけのスピードがあるよ」
■フェルスタッペンにとってペレスは脅威ではないとマルコ
しかし、80歳のマルコは次のように語り、ペレスにはフェルスタッペンを脅かすことはできないと示唆している。
「実際のところ、マックスがペレスを本当に危険な存在だと考えたことは一度もなかったよ」