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レッドブルF1マシンの“複雑”すぎるフロアを目にしたライバルたちが“落胆”?「コピーは無理だ」と余裕のレッドブル首脳

2023年06月01日(木)19:55 pm

先週末に行われたF1モナコGPでは、現在圧倒的な強さを誇っているレッドブルのセルジオ・ペレスが予選Q1でクラッシュしてしまうというハプニングが発生した。

■マシン底部がさらされてしまったレッドブル

そして、その際、ペレスのレッドブルF1マシンがコース上から撤去されるためにクレーン車で吊り上げられたことで、カメラマンたちが一斉に普段目にすることができないマシンのフロアを下から撮影していた。

ライバルF1チームたちがすぐにそれらの写真を入手し、レッドブルの強さの秘密を探ろうとしたのは当然のことだろう。

モナコでは、やはりルイス・ハミルトンが駆るメルセデス2023年型F1マシンもクレーンで空高く吊り上げられ、カメラマンたちの格好の餌食となっていた。

モナコのクレーン作業者は“シルク・ドゥ・ソレイユ”で働いていたに違いないと嫌みを口にしたメルセデスのトト・ヴォルフ(チーム代表)だったが、同じような状況だったペレスのレッドブルマシンに言及しながら次のように語っていた。

「レッドブルが我々よりもイライラすることになるのは確かだろうね。なぜなら、我々よりも彼らの方が明らかになってしまうことが多いからね」

■レッドブルの速さの秘密は複雑なフロアにある?

伝えられるところによれば、レッドブルのフロアの写真を手にしたライバルチームたちは、その複雑に入り組んだ構造だけでなく、フロア底面にある板(スキッドプレート)の黒ずんだ部分にも非常に注目しているという。それは、マシンが地面に接する範囲を示すものだからだ。

ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、次のように報じている。

「そこには、巧妙な空気力学的及びメカニカルなトリックが一つ以上あるに違いない」

■コピーするのは非常に難しいだろうとヘルムート・マルコ

だが、レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、ライバルチームたちがその秘密を解明し、自分たちのマシンの改善につなげることができるとは思っていないようだ。

元F1ドライバーでもある80歳のオーストリア人は次のように語っている。

「フロアは非常に重要だよ。だが、ほかのパーツに関する理解がなければ、真似をすることは非常に難しいよ」

■写真で判断するのは無理だとウィリアムズのエンジニア

それに関しては、ウィリアムズの車両パフォーマンス責任者であるデイブ・ロブソンも同意見のようだ。

「私もレッドブルのフロアをざっと見てみたよ」

「それは非常に複雑で湾曲しており、2次元の写真で結論を導き出すことはほとんど望めないよ。なぜなら、光がどのように当たっているのかにもよるしね」

『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、次のように付け加えている。

「我々が耳にしていることによれば、ライバルたちはレッドブルのアンダーボディがどれほど進化し、どれほど複雑になっているのかがわかって、いささか落胆しているようだ」。

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