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「“盗まれたレース”・・・正義のために戦う」マッサ、2008年のF1チャンピオンを取り戻すため「クラッシュゲート」訴訟を進める

2023年05月22日(月)20:58 pm

フェリペ・マッサは、2008年のF1ワールドチャンピオンを“取り戻す”ために、F1当局を提訴する計画を進めている。

■ハミルトンと初タイトルを争ったマッサ

2008年F1シンガポールGPでルノーのネルソン・ピケJr.が故意にクラッシュした後、チームメイトのフェルナンド・アロンソが優勝した「クラッシュゲート」スキャンダルにより、その年のルイス・ハミルトンの初のワールドタイトルはずっと不透明なままだった。

「当時、フェラーリやマラネロの弁護士と話し合ったが、彼らは何もできないと言ったんだ」とマッサは今年初めに語っていた。

マッサは2008年最終戦、母国ブラジルGPで優勝し、初タイトルを手に入れたように見えたが、その38秒後、ハミルトンが逆転してわずか1ポイント差でマッサから初タイトルを奪っていった。

マッサは、その年のシンガポールGPでポールポジションを獲得し、優勝に向かって走行していたが、「クラッシュゲート」によりレースは混乱。その事件がきっかけとなり13位でフィニッシュし、無得点でレースを終えている。マッサとしては、この事件さえなければ、初のワールドタイトルを獲得していたのは自分だと信じているのだ。

■元F1最高責任者バーニー・エクレストンは事実を知って隠していた

しかし、元F1最高責任者のバーニー・エクレストンはその後、1年後にこのスキャンダルが公になるずっと前から、ピケのクラッシュが故意であったことを知っていたと認めた。

「当時、ワールドチャンピオンシップの順位は、年末のFIA表彰式の後、触れることができないというルールがあったんだ」とエクレストンは語った。

「だから、ハミルトンにはカップが贈られ、すべてがうまくいった」。

■“盗まれたレース”・・・正義のために戦いたい

現在42歳で、そのピケJr.と同じくブラジルのストックカー・シリーズに参戦しているマッサは、エクレストンの告白を受け、法的手続きを開始し、勝利することができると考えている。

「他のスポーツでは、このようなことが発覚した時にタイトルが剥奪されているんだ」

「バーニー・エクレストンがこの件について話した後、我々はもう一度検討する可能性があるのかどうか、法的に理解しようとしている」とマッサはブラジルの『Esportelandia』に語った。

「バーニーは、自分と2008年のFIA会長、そして他の全員が知っていて、F1の名前が傷つかないようにそれについて何もしたくなかったと言ったんだ」

「“盗まれたレース”によって、僕は完全に不利になった。バーニーが言ったことは、僕にアンテナを張り巡らせ、正義を追求するようにさせたんだ」

「僕は弁護士ではないけど、僕が明らかに不当な扱いを受けたことは誰もが知っており、それを正すために正義のために戦うのは正しいことだと思う」

「エンジンが壊れたのではなく、レースを盗まれた、つまり操作されたんだ。これは非常に深刻なことだ。確かにエンジンも壊れたが、それは当時の一部だ」

「操作だったんだよ。レースの結末は本来あるべき姿とはまったく違うものだった」。

■「スパイゲート」疑惑ではマクラーレンは失格になったのに

マッサは、2007年にマクラーレンが起こした「スパイゲート」疑惑のように、F1には同様の事件の前例さえあると語った。

「2007年、マクラーレンがフェラーリのプロジェクトを盗んで僕らのクルマをコピーした時、彼らはチャンピオンシップから失格させられた。彼らは、起こったことに対して罰を受けたんだよ」

「僕の場合、処罰はなかった。でも、サッカーや他の多くのスポーツでは、事が起こった時、結果が修正されるんだ」。

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