ダニエル・リカルドが、今季のF1第11戦イギリスGP(7月9日決勝)の翌週にシルバーストン・サーキットでレッドブルの最新型F1マシンをテストすることになるようだ。
2022年シーズン限りでマクラーレンのシートを失った33歳のオーストラリア出身ドライバーは、今年はかつて2018年まで所属していた古巣レッドブルにサードドライバーとして復帰している。
そして、このほどイギリスの『Telegraph(テレグラフ)』が報じたところによれば、リカルドはイギリスGP後にシルバーストンで行われるテストでレッドブル2023年型F1マシン『RB19』のステアリングを握ることになるという。
■このテストに期待するリカルド
「最終的には自信を取り戻せるマシンであることを期待しているんだ。シミュレーターでの兆候は良好だよ」
そう語ったリカルドは、次のように続けている。
「僕はこのテストを意味のあるものにしたいんだ」
「僕は2013年の中頃にテストを行い、それによって最終的にこのチームの2014年のシートを手に入れたんだ。その10年後に、僕は再び同じポジションにいるって感じだね」
■狙うはペレスの後釜?
とは言え、マックス・フェルスタッペンの現在のチームメートであるセルジオ・ペレスはすでにレッドブルと2024年までの契約を結んでいる。しかも、現時点においては現F1チャンピオンであるフェルスタッペンと今季のF1ドライバーズタイトルを争えるだけの好パフォーマンスを発揮している。
もしも、このままペレスがフェルスタッペンと互角、もしくはそれを上回るようなパフォーマンスを発揮し続ければ、レッドブルにとってはそのペレスとの契約を解除してまでリカルドを起用する理由はなくなるかもしれない。
ペレスは今年F1チャンピオンになれると思うかと質問されたリカルドは、次のように答えた。
「何とも言えないな。面白いことになるだろうね」
「自分自身については、常にオープンな姿勢でいる必要がある。おそらく、シーズン半ばにはほかのチームでの可能性にも目を向け始めることになるだろうね」
しかし、リカルドは、本当の希望が現在最強のF1チームであるレッドブルに復帰することであるのを隠そうとはしていない。
「だけど、ここに戻ってきて、レッドブルが僕のキャリアにおいてどれだけ大きな役割を果たしたのかを思い出したし、巡り巡ってまた戻ってきたいという気持ちもあるよ。嘘をつくつもりはないんだ」
リカルドはそう語ると、次のように付け加えた。
「また彼らと一緒に勝つことを想像したことはあるかって? そりゃあ、あるよ。もちろんさ」
■自分がまだやれることを示したい
シルバーストンでのテストでは自分がペレスよりも速いことをレッドブルに示すことが目標になるのかと尋ねられると、リカルドは次のように答えている。
「そうでもないよ。大事なのは自分のことさ。僕はもう十分長いことやってきているしね」
「もし、僕が上々の結果を示せば、注目されずに終わることはないだろうね。その結果というのは、その日の最後のラップタイムではないだろうね。それは例えば、『なんてことだ、2周目の終わりには彼はもうすでに全速力で走っていたよ』と言わせることじゃないかな」
そう語ったリカルドは、次のように付け加えた。
「テストが終わるときには、僕は彼らに、『おお、この子はまだやれるぞ。彼はただ周回しているだけじゃない。彼はテストドライバーじゃない』、というふうに思わせたいんだ」。