メルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフが、チームが現在の遅れを取り戻すには1年が必要となる可能性もあると認めた。
メルセデスは、2022年に投入した「ノー・サイドポッド」と呼ばれるユニークなF1マシンコンセプトを2023年も継続したが、開幕から2戦を終えた時点でついにそれを諦める決断をしたと伝えられている。
■マシンコンセプト問題ではドライバー間に認識の違いも
通算7回のF1ドライバーズタイトル獲得記録のうち、6回をメルセデスで達成しているルイス・ハミルトンは最近、自分は昨年からこのマシンコンセプトはだめだと思っていたものの、チームは自分のアドバイスに「耳を貸さなかった」と主張している。
しかし、25歳のイギリス人ドライバーであるチームメートのジョージ・ラッセルによれば、それは少し違うようだ。
「僕たちはそのコンセプトを承知していたよ」
そう語ったラッセルは次のように付け加えた。
「ルイスと僕は、それが正しい方向だと信じていたんだ」
■最大12か月の遅れとなる可能性も
ともあれ、メルセデスを率いるオーストリア出身のヴォルフも、今ではそれが明らかに間違った方向であったことを認めている。
51歳のヴォルフは、チームを回復させるには時間がかなりかかるだろうと次のように語っている。
「6か月から12か月の遅れになると私は思っている。なぜなら、それがこのマシンに何が起きているのかを理解するために必要な時間だからだ」