メルセデスF1のトト・ヴォルフ代表は、ダン・フォロウズが今年のアストンマーティンを成功に導き、すべての違いを生み出しているというレッドブルの評価に同意している。
F1開幕戦バーレーンGPの表彰台にはレッドブルの2人のドライバーとアストンマーティンのフェルナンド・アロンソが登壇したが、レッドブルF1のヘルムート・マルコ博士は、最近チームを離れた元空力チーフについて言及した。
「ファローズの頭の中にあったものを消すことはできないよ」
「コンセプトのコピーは禁止されていないが、我々のクルマの資料もないのに、あんなに細かくコピーができるだろうか?」
アストンマーティンのマシンに搭載されているエンジン、ギアボックス、リアサスペンションのコンポーネントなどはメルセデスから提供されていて、レッドブルとはどれも違うものだ。
しかし、メルセデスのトト・ヴォルフ代表は、アストンマーティンの急激な性能向上には、現在アストンマーティンでテクニカルディレクターを務めるファローズが大きく貢献しているというマルコに同意している。
「彼らは本当にいい仕事をした」とヴォルフは『Osterreich』紙に語っている。
「レッドブルの人間を雇い、マシンを突然2秒速くすることに成功した。1年前、彼らは予選で17番手と19番手だったんだ」
「アロンソが力強く、やる気満々なのは知っていたが、ランス・ストロールでさえ、両手と足の指を骨折した状態でも前に出てきた。それは、クルマがいかに優れているかを証明している」
「こんなジャンプはF1では見たことがない」とヴォルフは付け加えた。
今年の開幕戦でメルセデスF1は、予選は6番手と7番手、レースでは5位と7位だった。一方のアストンマーティンは、予選で5番手と8番手、レースでは3位と6位で、アロンソは予選と決勝レースでエンジンやパーツ供給をしている本家メルセデスF1を上回る好結果を出した。
■ヴォルフ、アストンマーティン株上昇で笑顔
しかし、ヴォルフにとって明るい話題は、アストンマーティンの株主であるということだろう。F1開幕戦バーレーンGPの結果を受けて、自動車メーカーの『アストンマーティン』の株価は15%も急上昇した。
「このまま株価が上がり続けることを願っているよ」とヴォルフはオーストリアの新聞に笑って答えた。