F1では2026年から新たなエンジンレギュレーションが導入されることになっているが、レッドブルではその年から自分たちのエンジン製造部門である『RBPT(レッドブル・パワートレインズ)』が製造したエンジンを搭載して戦うことになる。
ホンダが2021年限りでF1から撤退することを決めたことから、レッドブルでは自分たちでエンジン製造まで行うことを決断し、2021年2月にRBPTを設立。
しかし、その後の話し合いにより、レッドブルとそのセカンドチームであるアルファタウリは、2025年まではこれまで通りホンダが製造するエンジンを使用することで合意している。
■2026年からはフォードとコラボするレッドブル
実際のところ、レッドブルでは2026年以降のエンジン問題に関して、既存のパートナーであるホンダやポルシェとの間でコラボレーションの可能性について話し合っていた。
そして、レッドブルは最終的にアメリカのフォードと組むことを決めている。
だが、フォードが実際にどこまでレッドブルのエンジン製造に関与することになるのかは、これまであまり具体的に報じられることはなかった。
■フォードはバッテリー技術を支援
しかし、このほどレッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、この件について一歩踏み込んだ発言を行っている。
「レッドブル・フォード、あるいはフォード・レッドブルというチーム名で呼ばれることになるかもしれないが、エンジンはレッドブル・パワートレインズからのみ供給されることになる」
そう語ったマルコは、フォードの役割について次のように説明している。
「フォードはバッテリー技術にかかわることになるよ」
マルコのコメントからすれば、RBPTではパワーユニットと呼ばれるハイブリッド方式F1エンジンのうちICEと呼ばれる内燃機関部分の製造を中心に行い、それに組み合わされる電気システム系に関してはフォードがサポートを行っていくことになるようだ。
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーがCEOを務めるRBPTは、すでにメルセデスなどのライバルチームからも有能な人材を多数引き抜いており、昨年8月に完成したファクトリーではすでに試作エンジンの動作テストなども行われているという。