レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、2026年から自分たちのマシンに搭載されるF1エンジンは「レッドブル・フォード」と呼ばれることになると認めた。
■フォードとの交渉は円滑だったとマルコ
マルコは、昨シーズン後半には新F1エンジンレギュレーションが導入される2026年以降のエンジン提携延長の可能性についてホンダとの交渉に時間を費やしていた。
だが、レッドブルは最終的には2026年からフォードと提携することを決定。マルコは、フォードとの交渉について『f1-insider.com』に次のように語った。
「フォードとはいい契約が結べたよ。私はそのためにデトロイトに行ったんだ。交渉はうまく行ったし、最初から円滑だった。あっという間にまとまったよ」
「2026年からエンジンはレッドブル・フォードと呼ばれるようになる。私にとっては、これで一回りしたことになるよ」
■フォードエンジンでスタートしていたレッドブルのF1
実際のところ、マルコは70年代前半にフォード・カプリのツーリングカーでレースをした経験を持っている。そして、90年代半ばにザウバーとフォードと提携したのがレッドブルにとって初のF1進出だった。さらに、フォードからジャガー・レーシングを買収して2005年に誕生したのがレッドブル・レーシングだ。もちろん、その年にレッドブルF1マシンに搭載されていたのはフォードエンジンだった。
「それが、自分たちのチームでのF1の始まりだった」
そう語ったマルコは、次のように続けた。
「今回とは違い、我々はアメリカで交渉はしなかった。あのときはイギリスだったよ」
「しかし、それが我々のサクセスストーリーの始まりだったんだ」
■2026年には21年ぶりにフォードと組むことに
2005年にはフォードエンジンで戦ったレッドブルだが、2006年にはフェラーリエンジンに、さらに2007年にはルノーエンジンにスイッチしている。
レッドブルは、2018年まで長期にわたってエンジンパートナーを務めていたルノーと決別し、2019年からはホンダエンジンに移行。そして2021年にはマックス・フェルスタッペンが2013年のセバスチャン・ベッテル以来となるドライバーズタイトルを持ち帰り、2022年にはフェルスタッペンの2年連続ドライバーズタイトルに加え、コンストラクターズタイトルも獲得している。
レッドブルは、2025年まではホンダエンジンを使用することが決まっているが、2026年には21年ぶりに「フォード」の名称で呼ばれるエンジンを搭載することになる。
マルコは、微笑みを浮かべながら、次のように付け加えた。
「だから、我々は本当に元の位置に戻ってきたんだと言えるよ」。