今年は3年連続でのF1ドライバーズタイトル獲得を目指すことになるマックス・フェルスタッペンだが、最大のライバルとして自分たちの前に立ちはだかることになるのはメルセデスだろうと考えている。
2022年にはライバルたちに圧倒的な差をつけて2度目のF1チャンピオンとなったフェルスタッペンだが、実際のところ、自分が今年のF1チャンピオンの最有力候補だとは考えていないという。
■向上し続けなければ追い越されてしまう
25歳のオランダ出身ドライバーは、スペインの『El Mundo Deportivo(ムンド・デポルティーボ)』に次のように語った。
「僕は決して自分が最有力候補だなんて考えたことはないよ。なぜなら、頑張り続け、向上し続けなければならないからね。そうでなければ彼らは僕に追い付き、追い越していくだろう」
だが、昨年ドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルの2冠を制したレッドブルのライバルたちには2023年シーズンに向けて不安要素があるのも確かだ。
フェラーリは昨年までチーム代表を務めていたマッティア・ビノットを更迭し、昨年までアルファロメオを率いていたフレデリック・バスールを新チーム代表に起用。こうした中、フェラーリのチームマネジメントが最初からスムーズに行くかどうかを懸念する声もある。
また、メルセデスは戦略責任者であったジェームズ・ヴォウルスが離脱し、ウィリアムズの新チーム代表に就任することになっており、それがメルセデスに与える影響は小さくはないと考えられている。
■チーム事情がライバルたちに与える影響は?
そうした組織的な問題がフェラーリやメルセデスにどのような影響を及ぼすと思うかと質問されたフェルスタッペンは、次のように答えている。
「わからないよ」
「それがいいことなのか悪いことなのか、それが彼らの仕事を妨げることになるのか、それは外部からはわからない。新しい人が入ってくると、落ち着くまで少し時間がかかるのは事実だけれどね」
「だけど、いずれにせよ、すぐに多くのパフォーマンスを得ることができると僕は思っているよ」
■フェラーリよりもメルセデスのほうが大きく進歩?
そう語ったフェルスタッペンだが、2023年F1シーズンにおいて、より手強い相手として警戒する必要があるのは、フェラーリではなくメルセデスだろうと考えている。
「フェラーリも強いと思うよ。だけど、それがどの程度なのかはわからない」
そう語ったフェルスタッペンは、メルセデスのほうが昨年よりも大躍に改善してくる可能性が高いだろうと次のように続けた。
「昨年の終盤には、彼らがうまくまとまっているように見えたときもあったし、そうでないときもあった。今では彼らがすべてを完全に理解しているかどうかはわからないけれどね」
「彼らが僕たちにとって一番のライバルになるのは間違いないと思う。ルイス(ハミルトン/メルセデス)はこのスポーツの歴史において最高のドライバーのひとりだ。だから、彼にそうできるだけのクルマがあれば、再びタイトルをかけて戦うことができるのは確かだよ」
とは言え、フェルスタッペンは、最終的に誰がタイトルを争うことになるのかは、手にしたマシンのパフォーマンス次第だと次のように付け加えている。
「だけど、それはジョージ(ラッセル/メルセデス)にも言えることだ。シャルル(ルクレール/フェラーリ)もそうだし、ランド(ノリス/マクラーレン)もそうだよ。彼らにタイトルを獲得できるだけの力があるマシンを与えれば、彼らにはそうすることができるよ」