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どうするホンダ?世界一のF1パワーユニットを作ったホンダ、2026年からの供給可能性は4チーム

2023年02月04日(土)6:21 am

FIA(国際自動車連盟)は2月3日、2026年〜2030年シーズンのFIAフォーミュラ・ワン世界選手権(F1)のパワーユニットサプライヤーとして以下の6社が登録したことを発表した。

●【一覧】2023年F1新車発表スケジュール

・アルピーヌ・レーシング(Alpine Racing)
・アウディ(Audi)
・フェラーリ(Ferrari S.p.A.)
・ホンダ・レーシング・コーポレーション(Honda Racing Corporation=HRC)
・メルセデスAMGハイパフォーマンス・パワートレインズ(Mercedes-AMG High Performance Powertrains Ltd.)
・レッドブル・フォード(Red Bull Ford)

現時点で、この6社の中で2026年から供給先チームが決まっていないのは、2年連続チャンピオン獲得を支え世界一のパワーユニットになった「HRC(ホンダ)」のみとなっている。

■世界一のパワーユニットを作ったホンダだが・・・

ホンダは2021年限りでF1ワークス活動から撤退したものの、F1エンジニアたちは栃木県のSakura(F1開発拠点)でHRCとして変わらず活動を継続している。

2021年こそパワーユニット名は「Honda」としてマックス・フェルスタッペンの初チャンピオン獲得を達成して有終の美を飾ったものの、ようやくダブルタイトルを獲得した2022年の記録上の公式エンジンは「RBPT(レッドブル・パワートレインズ)」となっている。実際はホンダ製にもかかわらず、HRCは裏方として支えた形で記憶に残るだけとなった。

ホンダは、2025年末までレッドブルおよびアルファタウリと組むことは決まっており、2023年シーズンは契約を変えて「ホンダRBPT」というパワーユニット名で参戦することも明らかになっており、2026年以降もレッドブルとのパートナーシップが期待されていた。

■2023年の新車発表会の話題の中心は2026年からのレッドブル・フォード

しかし、レッドブルは2023年の新車発表会をF1人気が高まっているアメリカのニューヨークで行い、その場で2026年からフォードと組むことを明らかにした。ホンダの技術が詰まったRBPTのPUは、レッドブル・フォードになるということだ。

2023年F1新車発表会のはずだったが、フォードの社長も登場したことで多くの時間が2026年からのフォードとの提携発表に費やされ、マックス・フェルスタッペンやセルジオ・ペレスがフォードのEV車を笑顔でドライブする映像も流れた。

壇上に置かれた主役である『RB19』は、「ホンダRBPT」製PUを搭載し、エンジンカウルには「HONDA」ロゴが貼られ、新しい公式ユニフォームにも「HONDA」や「HRC」ロゴが目立っていたが、フォードとの提携が話題の中心となり、ホンダはすっかり陰に隠れてしまった印象だ。

■どうするホンダ?

ホンダはレッドブルとアルファタウリを失ったことで、2026年からPUを供給する先のチームは白紙になっている。

6チームのパワーユニットが決まったことで、供給先として可能性のあるチームは、フェラーリを搭載しているハース、メルセデスを搭載しているアストンマーティン、ウィリアムズ、そして2017年を最後に別れたマクラーレンの4チームのみとなった。

2年連続チャンピオンを獲得したパワーユニットを独占できるチャンスとなれば、この4チームは交渉のテーブルには着くだろう。そこでは金銭面の交渉はもちろん、技術的にはパワーユニットと繋ぐギアボックスを協力して作れるチームかどうか、遠く離れた日本との連携や欧米とは違う仕事の進め方や文化なども理解し合える関係を構築できるかなどの課題もクリアしなければ、マクラーレン時代の二の舞いになる。

ホンダとしては再び勝てるチームと組みたいところだが、現時点でこの4チームが勝つのは非常に厳しいと言わざるを得ない。

角田裕毅や若手日本人ドライバーの未来もかかっている。ホンダはどんな未来を選択するのだろうか。どうするホンダ?

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