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【メルセデス】2023年型F1マシンの外観は昨年型と酷似も中身は別物に

2023年01月06日(金)18:55 pm

メルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフが、2023年型メルセデスF1マシンの外観は2022年型とそれほど違わないものの、その中身は大きく異なるものになると語った。

■予想外の不振に見舞われた2022年のメルセデス

2014年から2021年まで8年間連続でF1コンストラクターズタイトルを獲得してきたメルセデスだが、2022年にはついにレッドブルにそのタイトルを奪われただけでなく、フェラーリにも及ばずランキング3位でシーズンを終えてしまった。

しかも、メルセデスで6回、通算では7回F1王者となった実績を持つルイス・ハミルトンはシーズンを通じて1勝もすることができず、2022年からそのハミルトンの新たなチームメートとなったジョージ・ラッセルがかろうじてシーズン終盤の第21戦サンパウロGPでチームに唯一の勝利をもたらしただけだった。

8年間も最強F1チームとして君臨してきたメルセデスが2022年にこれほどの苦戦を強いられると予想していた者は、恐らく誰もいなかったのではないだろうか。

■2023年型マシンは中身が大きく違ってくる

そのメルセデスは今、2023年シーズンでの巻き返しを図るために懸命に新車開発と製造に集中しているところだ。そしてヴォルフによれば、『W14』と呼ばれることになる2023年型マシンは、見た目こそ2022年型マシンに似ているものの、「驚きに満ちた」ものになるはずだという。

「この前見たときは、『ああ、これは(2022年型マシンと)同じに見える』と思ったよ。だが、同じではないという期待があるんだ」

ヴォルフはそう語ると、次のように続けた。

「風洞では今年(2022年)のマシンと同じに見えるけれど、どうやらその下は非常に違うものになっているらしいんだ」

「大事なのは、空気の流れ、重量配分、エアロマップなんだ」

■2022年シーズン後半はマシンコンセプトを変えていた

そして、ヴォルフによれば、外見からだけではわからないということの最もいい例が、2022年シーズン後半にメルセデスF1マシン(W13)に施された変更だったという。

「我々のマシンは、年の半ばに根本的に変わっていたんだ」

シーズン後半に入ってから確実にパフォーマンス向上が見られた2022年型マシンに言及しながらそう語ったヴォルフは、次のように付け加えた。

「我々はコンセプトを変えていたんだ。しかし、ボディワークには何の変化も見られなかった」

実際のところ、2022年のメルセデスF1マシンは、「ノー・サイドポッド」と形容されるほどサイドポッドを極端に小さくしたデザインとなっていた。シーズン前半が不調に終わったことで、後半にはそのデザインを変更するのではないかとも噂されていたが、結局シーズンを通じてメルセデスはそのデザインによるマシンで戦い続けていた。

■2022年の問題はかなり理解できている

ヴォルフは、2023年シーズンに向けてメルセデスが集中していることは、マシンの美しさを求めることではなく、ドライバーであるハミルトンとラッセルのために競争力のある、よりドライビングしやすいマシンを開発することだと次のように続けた。

「何が問題だったのか、我々はだいぶよく理解できたと思っているよ」

「我々は、タマネギの皮を1枚ずつ剥がしてきたが、剥がすたびにさらに多くの課題や問題点が明らかになってくるだけだった。しかし、なぜマシンがパフォーマンスを発揮できないのか、かなりよく理解できるところまで到達できたと思っている」

「少なくとも、いくつかのサーキットでは相関性があるし、あとはどうすれば空力的にうまくいくのか、どうすれば乗り心地がよくなり、もっと楽しくなるのか、といった細かい部分に対応するだけだよ」

来週の木曜日(12日)には満51歳の誕生日を迎えることになるオーストリア出身のヴォルフはそう語ると、次のように付け加えた。

「冬の間にそれを解決できれば、少なくともドライバーに安定した基盤を提供することができ、そこからさらに発展させることができると思うよ」

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