マクラーレンのチーム代表を務めるアンドレアス・ザイドルは、チームのF1予算管理に満足しているようだ。
レッドブルは2021年のバジェットキャップ(チーム予算上限)をわずかに超過していたことが明らかとなり、それによるペナルティーを受けている。さらに、アストンマーティンも手続き違反が指摘され、罰金の支払いを命じられている。
だが、ザイドルによれば、イギリスのウォーキングに本拠を置くマクラーレンにはそういう問題は全くなかったという。
■マクラーレンの予算管理はうまく機能
「我々はシンガポール(第17戦/10月2日決勝)までマシンの開発を続けられる状態だったんだ」
『motorsport-magazin.com』にそう語った46歳のザイドルは、次のように続けた。
「財務部門がいい仕事をしてくれたおかげで、財政レギュレーションに関連するいい基盤を作ることができたし、チームとして今後どのようにバジェットキャップに対処していくかを決めることができた」
「今日では、どのように金を使いたいかを確認することが日常業務となっているよ」
■2023年に向けた課題はパフォーマンス向上
しかし、ザイドルは2022年にマクラーレンが「弱点」を抱えたことも認めている。その結果、マクラーレンはルノーのワークスF1チームであるアルピーヌにコンストラクターズランキング4位の座を明け渡してしまっている。
しかし、ザイドルは、2023年には今年よりパフォーマンスを向上させることができると考えている。
「財務の人たちとともに、チームのパフォーマンスを向上させる方法を見つけたんだ」
「我々は資金を解放し、それをエンジニア側に再配分したよ」
このザイドルのコメントが意味するところは、マクラーレンでは新たな人材確保にかなり資金を投入したということのようだ。
■すでに新たなエンジニアを大量採用
「我々は、現在進められているインフラ整備とともに、チームとして次のステップに進むことが重要だと考えている」
かつてはポルシェのWEC(世界耐久選手権)プロジェクト責任者であったザイドルはそう語ると、次のように付け加えた。
「我々が数週間前に新たなエンジニアを大勢招き入れ、大きな取り組みを開始したのはそのためだよ」