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「今でもヘルムート・マルコの悪夢にうなされる」と元レッドブルF1育成ドライバーのアルグエルスアリ・・・トラウマで「泣きながら目を覚ます」

2022年09月24日(土)8:29 am

かつてレッドブルのドライバー育成プログラムメンバーとしてトロロッソで3シーズンにわたって戦った経験を持つスペイン出身の元F1ドライバーであるハイメ・アルグエルスアリは、今でもヘルムート・マルコの悪夢を見るという。

■レッドブルに見捨てられた経験を持つアルグエルスアリ

2005年にマルコが責任者を務めるレッドブルのドライバー育成プログラムメンバーとなったアルグエルスアリは、2009年の第10戦ハンガリーGPでセカンドチームのトロロッソ(現アルファタウリ)でF1デビュー。アルグエルスアリはそのとき19歳と126日であり、当時の最年少F1デビュー記録だった。

2010年からはトロロッソのフルタイムドライバーに昇格し、2011年には26ポイントを稼いでランキング14位の成績を残している。

だが、そのシーズン後、マルコは2012年にはジャン-エリック・ベルニュとダニエル・リカルド(現マクラーレン)をトロロッソで起用することを決定。アルグエルスアリは育成プログラム契約も解除されてしまった。

その後フォーミュラEの2014-2015シーズンに参戦したアルグエルスアリだったが、モスクワでのレース後に体調不良で倒れてしまい、結局そこでレースキャリアを終えている。

■マルコが怒っている夢を見てトラウマになってしまった

レース引退後はDJとして活躍している32歳のアルグエルスアリは、母国スペイン人の『El Confidencial(コンフィデンシアル)』に次のように語った。

「レッドブルでは、素晴らしい結果を出しても心安らかに暮らせなかったよ。自分のチームの人たちよりライバルたちの方が祝福してくれたんだ」

「そして、僕たちは15歳のときからその感覚を味わっていた。満ち足りたことなど何もなかった」

「それに、考えてみれば、それはマックス・フェルスタッペンと父親のパターンだよ。あれがレッドブル学校なんだ」

アルグエルスアリは、レッドブルから契約を解除されたときには動揺し、「非常に複雑な心理的かつ感情的な状態」に陥ってしまったのだという。

「今でも、寝ているときにあのころの不思議な夢を見るんだ。マルコ氏がいつも怒っていて、僕を殴っているんだ。まるで僕が子どもであるかのようにね。それがトラウマになってしまったよ」

「セラピーや何人かの心理学者にも頼ったけれど、これを払拭することはできなかったよ。泣きながら目を覚ますこともあるんだ。素晴らしいラップを決めても、マルコ氏が怒っているのが見えるんだ」

そう語ったアルグエルスアリは、『El Confidencial(コンフィデンシアル)』に次のように付け加えている。

「僕は二度と彼に会ったり話したりすることはなかったよ。『BBC』のコメンテーターをしていたとき、パドックで挨拶したことはあるけれど、それ以上のことはないよ」

■今ではレッドブルとマルコに感謝の言葉しかない

しかし、その後アルグエルスアリは自分のこうした発言について、ツイッターを通じて次のようにフォローしている。

「ヘルムート・マルコについて、はっきりさせておきたいことがあるんだ。ヘルムートは僕の師であり、常に自分を前へ前へと押し上げ、さらにその上へと押し上げるような成果を求めてくれた人だった。これは、ジュニアチームのシステムで、1/1で機能するものなんだ」

「レッドブルとヘルムート・マルコには感謝の言葉しかない。なぜなら、彼らは僕に規律と献身と死に物狂いで頑張る方法を教えてくれたし、それが僕の人生や音楽におけるほかのゴールに到達する助けとなったんだ」

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