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ダニエル・リカルド認める「1年F1を離れる可能性もある」オーストラリア人同士のシート争いも「ピアストリ陣営に恨みはない」元同僚ベッテルや候補のハースがコメント

2022年08月26日(金)21:52 pm

今季限りでマクラーレンを離脱することが確定したダニエル・リカルドが、2023年にはF1グリッドにつくことができない可能性もあると認めた。

笑顔を絶やさず、誰からも愛されるキャラクターのリカルドだけに、マクラーレンのシートを失うことが決まったことを多くのF1関係者やファンが悲しむとともに、その将来について心配している。

2014年にレッドブルで1年間チームメートとしてリカルドと一緒に戦った経験を持つセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)もそのひとりだ。

■「リカルドが困難な立場にあるのを見るのは悲しい」とベッテル

「僕はF1ドライバーに対して感情移入しすぎているのかもしれないけれど、ダニエルに何が起きているのかを聞いてとても悲しく思っている。ものすごく難しい状況にいると思うよ」

今季限りでのF1引退を表明している35歳のベッテルは、今季のF1第14戦ベルギーGP(28日決勝)が開催されるスパ・フランコルシャンのドライバー会見でそう語ると、次のように付け加えた。

「詳しいことは、僕は知らない。だけど、マクラーレンは彼が持っているポテンシャルを引き出せなかったんだと思う。そして、彼が困難な立場に置かれているのを見るのは悲しいことだよ」

■「リカルドを必要とはしないかもしれない」とハースのボス

リカルドの今後に関しては、2019年から2年間在籍していたルノーのワークスF1チーム(アルピーヌ)へ復帰する可能性もあると考えられている。

さらに、最近ではアメリカンチームのハースと交渉しているようだとのうわさもささやかれている。

だが、ハースのチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーは、積極的にリカルド獲得に動くつもりはないと示唆している。

「誰もが、我々はダニエルを獲得するべきだと考えている。だが、我々は彼を必要とはしていないかもしれないよ」

そう語ったシュタイナーは次のように続けた。

「我々は慎重であることが必要だ。なぜなら、それは彼がこれまでのキャリアで何をやったかということだけではなく、これからまだ何ができるかということも重要だからね」

「誰もが我々に興味を示している。我々は、可能性のある候補者はすべて検討しているよ」

今年電撃的にハースに復帰したケビン・マグヌッセンとはすでに2023年の契約を結んでいるハースだが、もうひとりのドライバーであるミック・シューマッハとの契約を延長するのかどうかということに関しては非常に不透明な状況となっている。

■「正しい機会」がなければ1年休む可能性もあるとリカルド

リカルドの問題もあり、今後ハースがどういうドライバー人事を進めていくのかにもさらに注目が集まることになりそうだ。

実際のところ、すでに2023年のシートはかなり埋まってきている。現時点でリカルドに移籍の可能性が残されているのは、アルピーヌ、アルファロメオ、アルファタウリ、ハース、ウィリアムズだけだ。

こうした中、リカルドは「自分のキャリアにおいて重大な瞬間」を迎えていることを認めている。

リカルドは25日(木)に、F1でレースを続けたいと思っているが、それは“競争力”を発揮できる場合に限られると次のように語った。

「僕は正しい場所でやりたいと思っている。ただレース数を増やすだけのドライバーになりたいと言ったことなどないよ」

「もし僕がここにいるとしたら、それは目的のためなんだ」

「それが将来に向けてどういう意味を持つのかはまだ分からない。だけど、もしそれが正しい機会であれば、ここが僕がいたいと思うところになる」

しかし、もしリカルドに“正しい機会”が訪れなければ、このままF1キャリアを終えることになるか、あるいは、2023年シーズンには浪人生活を送らざるを得ないことになるかもしれない。

2023年シーズンを新たなチャンスを求めるための準備期間として1年間F1で走らないという選択をする可能性もあるのかと質問された33歳のリカルドは次のように答えている。

「そうだね、そうする意味があるならね」

「F1は僕が愛しているものだし、もし僕がレースをするのであれば、F1こそ僕がいる場所なんだ。もし来年、星の巡り合わせが悪くて完璧に意味のあるものにならないのであれば、そして、それがリセットや再評価のために休みを取ることを意味するなら、僕はそうしてもかまわないよ」

■「ピアストリ陣営に恨みはない。これはビジネスだ」とリカルド

一方、2023年にマクラーレンでそれまで自分が座っていたシートに座ることになるのは同じオーストラリア出身のオスカー・ピアストリだと考えられている。そして、21歳のピアストリのマネジャーを務めているのは、やはりオーストラリア出身元F1ドライバーのマーク・ウェバーだ。

リカルドは、ピアストリやウェバーに対して恨みを持ってなどいないと主張している。

「正直なところ、オスカーが今後どうなるのかはまだ知らないんだ。彼は、来年はどこかのグリッドにつくことがある程度保証されているんじゃないかと思っているけれどね」

そう語ったリカルドは、次のように付け加えた。

「でも、これはビジネスなんだ。そしてもちろんマークはオスカーのために自分の仕事をしているだけさ。だから、個人的にどうこうということはないよ。僕が望んだ結果ではないのは確かだよ。だけど、これが現実なんだ」。

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