アストンマーティンのチーム代表を務めるマイク・クラックは、2022年のF1シーズン後半には、自分たちが今季のF1第13戦ハンガリーGPで投入した新たなリアウイングコンセプトをコピーするライバルチームが現れるのは間違いないと確信しているようだ。
■ライバルチームたちはすでにコピーの可能性を示唆
実際のところ、ライバルF1チームのひとつであるアルピーヌのスポーティングディレクターを務めるアラン・パーメインは、アストンマーティンが2021年のF1技術レギュレーションの抜け穴を利用したように見える独特なリアウイングをハンガリーに持ち込んだあと、このアイデアに関しては「ほかの9チーム」が研究することになるだろうと語っていた。
さらに、レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーも、「今回は、逆にアストンマーティンの何かをコピーすることになるかもしれない」と、ジョークめいた言い方で、そのコンセプトを取り入れる可能性があることをほのめかしていた。
ホーナーが「今回は」と言ったのは、もちろん、アストンマーティンがレッドブルのサイドポッドデザインをコピーしたと考えられていることを示唆してのことだ。
■シンガポールでは絶対にコピーが登場するとアストンマーティンのボス
昨年までBMWのモータースポーツを統括していたドイツ出身のクラックは、そのホーナーのコメントについて尋ねられると、『motorsport-total.com』に次のように答えた。
「ああしたコメントなフェアではない部分もあったが、F1とはそういうものだよ」
クラックによれば、ハンガリーで投入した新リアウイングに関しては、その開発段階から統括団体のFIA(国際自動車連盟)と連絡を取り合ってきており、きちんと違法ではないとのお墨付きをもらっているのだという。
そして、今後はいくつかのチームが間違いなく自分たちのリアウイングコンセプトをコピーしてくるはずだとクラックは考えている。
「多くのダウンフォースが重要になる次のレースは、ザントフォールト(第15戦オランダGP/9月4日決勝)とシンガポール(第17戦/10月2日決勝)だ」
そう語った50歳のクラックは次のように付け加えた。
「もしも、シンガポールでこのアイデアでレースをするのが我々だけだとしたら、私は驚くだろうね」