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メルセデスF1のラッセルが主張「レッドブルとフェラーリはレギュレーションの意図を尊重していない」

2022年08月05日(金)10:07 am

F1ではいわゆる“ポーポイズ現象”問題に今後どう対応していくかについて「多くのロビー活動」が行われているという。

今年から導入された新技術レギュレーションによってF1マシンがグラウンドエフェクト効果を持つものとなったことで、高速走行時にマシンが何度も激しく上下に振動するポーポイズ現象が発生するようになっている。

■技術ルールの修正を強く求めるメルセデス

メルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、これをこのまま放っておけば、ドライバーの健康と安全を脅かすことになると主張しており、それを防ぐためのルール修正が必要だと主張している。

だが、2014年から2021年まで8年連続でコンストラクターズタイトルを獲得してきたメルセデスが今年はレッドブルとフェラーリに後れをとっているのは事実であり、ライバルF1チームたちは、メルセデスが技術ルールの修正を求めているのは自分たちが不利な状況におかれているためにほかならないと考えている。

ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌によれば、メルセデスは2022年のタイトル争いをリードしているレッドブルとフェラーリのF1マシンのフロアが過度にたわむようになっているのではないかと疑っているのだという。

「メルセデスは、レッドブルとフェラーリは地面から6ミリほど離れた車高で走ることができており、それによってコンマ3ほどのアドバンテージを得ることができていると考えている」

そう報じた『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、それゆえ、メルセデスはレギュレーションによって25ミリメートルの車高アップが義務化されることを望んでいるのだとしている。

■レッドブルとフェラーリがルールの意図に反しているのは確かだとラッセル

今季からメルセデスでルイス・ハミルトンのチームメートを務めているジョージ・ラッセルも、この件に関して次のように語っている。

「フェラーリとレッドブルがその点でレギュレーションを押し曲げたことに疑問の余地はないよ」

「そして、僕たちはレギュレーションで意図されたことを尊重してきたんだ」

そう語った24歳のラッセルは、スパ・フランコルシャンで行われる夏休み明け最初のレース、第14戦ベルギーGP(28日決勝)においてFIA(国際自動車連盟)が示した技術ガイドラインにより一定のポーポイズ現象対策が施行されることに言及しながら次のように付け加えた。

「スパはちょっとしたレギュレーションの変更があることで興味深いものになりそうだし、それによってほかのチーム(のマシン)が僕たちに近いものになってくるかもしれないね」。

■FIAとのロビー活動を続けるF1チームたち

ともあれ、このポーポイズ現象にかかわる問題がどのような決着を見ることになるのかは、今後もまだしばらく様子を見るしかなさそうだ。

『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は次のように続けている。

「レッドブルとフェラーリは、FIAの技術ガイドラインにかなり神経質になっている。彼らはそれを受け入れたいとは全く思っていない」

「現在、妥協点を見出そうと、FIAとの間で多くのロビー活動が行われている」。

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