ピエール・ガスリーが、自分がステアリングを握っている2022年型アルファタウリF1マシンは、現時点ではグリッドに並んでいるマシンの中で「最も遅い」と主張した。
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■レッドブル復帰のチャンスが消えたガスリー
レッドブルの契約下にあるガスリーは、現在はアルファタウリと呼ばれているレッドブルのセカンドチームですでに通算4年強を過ごしている。26歳のフランス人ドライバーは、かつて2019年にシーズン前半だけを戦ったトップチームのレッドブルに復帰することが目標だと明言していた。
だが、レッドブルが2021年からマックス・フェルスタッペンのチームメートを務めているメキシコ人ドライバーのセルジオ・ペレスとの契約を2024年まで更新したことから、少なくともその年まではガスリーがレッドブルF1マシンのシートに座る可能性はなくなってしまった。
現在のレッドブルとの契約は2023年までとなっているガスリーだが、レッドブル復帰の望みが絶たれたことで、契約満了を待たずに2023年シーズンに向けてレッドブル以外のチームへの移籍を目指す可能性もあるのではないかとうわさされていた。
■ガスリーはベストF1ドライバーのひとりだとアルファタウリのボス
しかし、アルファタウリは6月下旬にガスリーが来季も残留することを正式発表しており、そうしたうわさには一応終止符が打たれた形となっている。
アルファタウリを率いるチーム代表のフランツ・トストはガスリーについて次のように語っている。
「彼は間違いなくF1で最も競争力のあるベストドライバーのひとりだし、我々と過ごした期間を通じてその能力を証明してきている」
■現在のアルファタウリは全体で一番遅い
だが、ガスリーは、現在のアルファタウリF1マシンには自分の能力に見合うだけの競争力がないと感じているようだ。
ガスリーは、アルファタウリは「こういう形で続けていくわけには行かない」し、そのためには「リセット」が必要だと語り、次のように続けた。
「僕は、マシンの中でできることはすべてやろうとしているよ。だけど、今のところやれることはないんだ。だから、まともな結果を出すためにはどうしてもマシンのアップグレードが必要だと思う」
「結局のところ、僕らにはペースがないんだ」
「多分、僕たちのマシンは現時点では一番遅いんじゃないかな。最後尾でポジション争いをしているなんて、本当に残念だよ」
そう語ったガスリーは次のように付け加えた。
「もうずいぶん長いこと新しいパーツを投入していないから、その影響が出始めているんだ。だから、フランスではアップデートを手にすることができるはずだと期待しているよ」
来週末には、ガスリーにとってのホームレースとなる2022年F1第12戦フランスGP(24日決勝)が開催されることになる。ガスリーとしても、なんとか母国のファンの前で上位争いを展開したいところだ。