ドイツ出身の元ラリードライバーであるヴァルター・ロールが、同じドイツ人のセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)はF1引退を考えるべきだと語った。
ロールは、1980年と1982年に2度WRC(世界ラリー選手権)のチャンピオンとなったドイツのモータースポーツ界では大御所的存在の人物だ。
■F1ドライバーでありながら環境保護を訴えるのは偽善
その75歳のロールは、ベッテルがF1ドライバーを続けながら環境保護活動の強化を訴えているのは理解できないことだとドイツの『Bild am Sonntag(ビルト・アム・ゾンターク)』に次のように語った。
「私は、彼に何が起こったのかと自問したことがあるんだ」
「だが、15年間もF1にいて、今になって自分が環境保護論者だと考えるようになったならば、私だったら(F1を)やめざるを得ないよ」
■ベッテルは一貫性のある生き方をすべき
「環境のために何かしたいと泣き言を言いながら、同時にF1で世界中を飛び回るというのは、彼にとっては難しいことだよ。だから、彼は一貫すべきだし、自分の生活をそれに合わせるべきなんだ」
そう語ったロールは、戦闘力に欠ける現在のアストンマーティンF1マシンで戦っているベッテルが「1000分の1秒を争うビジネス」を続けようというモチベーションを失うことになっても自分は驚きはしないし、ベッテルが「安全で健全な」キャリアを終えるよう願っていると続け、次のように付け加えている。
「私は彼が好きだし、私に言わせれば、グリーンピース(環境保護団体)が公共交通機関を麻痺させるために何度も何度も行っているように、彼が高速道路から懸垂下降するようなことがないことを願っているよ」