レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、今年はF1きっての名門チームであるフェラーリとタイトル争いができることをうれしく思っているようだ。
2021年には、2014年以降最強という称号を我が物にし続けてきていたメルセデスのルイス・ハミルトンとレッドブルのマックス・フェルスタッペンが激しいタイトル争いを繰り広げたが、ドライバー同士だけでなく、チーム首脳たちもお互いに反目しあう状況となってしまっていた。
だが、マルコは、今年はフェルスタッペンの最大のライバルがフェラーリのシャルル・ルクレールとなったことで、これまでとは状況が大きく変わってきたと考えている。
「フェラーリは我々と同じように動いているよ」
78歳のマルコは母国オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』にそう語ると、次のように続けた。
「そこには、情熱、感情、スポーツマンシップ、敬意がある。すべての領域でそれを感じることができるんだ」
「我々は競争関係にあるが、競技ルールに則っているし、それはドライバーたちの間だけでなく、技術的な設計にも表れているよ」
とはいえ、マルコもメルセデスが完全に今年のタイトル争いから脱落したとは思っていないようだ。
「ハミルトンはフェルスタッペンからたった9ポイント離されているだけだ」
「彼らは少しもタイトルを諦めるようなことはしないよ」
そう語ったマルコは次のように付け加えた。
「彼らは間違いなく戻ってくる。おそらく最後は三つ巴の戦いになるんじゃないかな」