NEXT...F1開催スケジュール

ロシア-ウクライナ問題に対して意見を異にする元F1最高責任者とレッドブル首脳

2022年03月03日(木)5:18 am

元F1最高責任者のバーニー・エクレストンが、現時点ではほぼ全世界から非難されているロシアのウラジーミル・プーチン大統領を「率直で高潔な人物」だと語った。

ウクライナへの侵攻を実行に移したことで世界中から批判の声が上がっているプーチンとロシアだが、91歳のエクレストンは、かつてKGB(ソ連国家保安委員会)のメンバーであった69歳のプーチンを擁護するとともに、F1が今季の第17戦に予定されていたソチでのF1ロシアGP開催をキャンセルしたのは間違いだと主張している。

エクレストンはロシアにF1を誘致する際に大きな力となってくれたプーチンについて、『Times Radio(タイムズ・ラジオ)』に次のように語った。

「彼が非常に素直で高潔な人物であることを私はわかっている」

「彼は何の議論をすることもなく、自分がこうすると言ったことをその通りに行ったんだ」

エクレストンはさらに、ロシアGPのキャンセルを批判し、そうしたからと言って「世界で起こったことに何の影響を及ぼすこともできない」と主張している。

「それ(ロシアGP開催)をすることがロシアにとって正しいことだったと思う人だっているんじゃないかな」

そう語ったエクレストンは次のように付け加えた。

「つまり、今日そこで起こっていることをほかの人が正確に判断できるとは思えないよ」

エクレストン同様、歯に衣着せぬ発言をすることで知られるレッドブルのヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、いつもはエクレストンと意見を同じくすることが多い人物としても知られている。だが、それはこの話題に関しては当てはまらないようだ。

「このような侵略戦争を引き起こした国でレースをしたくないということを、ドライバーたちも非常にはっきり言っていたよ」

ドイツのテレビ局『RTL』にそう語ったマルコは次のように付け加えた。

「実際のところ、このようなことが起こるなど想像もできないことだ。そして、彼らが行っている残忍な行為や脅迫的な仕草を見るのは、ものすごく恐ろしいことだよ」

オーストリア出身の78歳となるマルコは、ロシアGPの中止を含む国際的な制裁措置が今後の「和平交渉」に影響を与えることを期待している。

「私から見れば、今のプラス面はヨーロッパ内の結束力だよ」

「“こんなことは許されない”ということを示しているのだからね」

「私も、すべての制裁を完全に理解し、それらを個人的に支持するだけだよ」

しかし、マルコは自分たちにも罪はあると考えている。それは、「自分たちが軍備への支出を軽視していた」ということを改めて認識したことによるものだという。

「我々は皆、戦争のない状態において、法律や規則に頼ることができると信じていたんだ」

そう語ったマルコは、ロシアGP開催をキャンセルしたのは「唯一の正しいこと」だと次のように続けた。

「スポーツは、自分を表現し、自分を認めるための手段なんだ。もし、我々が(ロシア)グランプリを開催し、ロシアに世界中の観客に対して自らを再び積極的に位置づけるチャンスを与えるとすれば、それは逆効果にしかならないだろう」

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック