ハースのチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーが、2022年にハースF1マシンが再びロシア国旗をモチーフにしたカラーリングを採用したことが「問題」となる可能性もあると示唆した。
昨年ロシア人ドライバーのニキータ・マゼピンにF1デビューのチャンスを与えたハースだが、同時にマゼピンの父親が経営するロシアの化学肥料会社である『ウラルカリ』をタイトルスポンサーに迎え、マシンのカラーリングもロシア国旗の構成色である白、青、赤で構成されていた。
ハースは先週の金曜日(4日)に2022年型F1マシンの画像を公開したが、今年も昨年同様ロシア国旗をモチーフとしたカラーリングが施されることが明らかになった。
昨年、ハースF1マシンのカラーリングはすでに物議を醸していた。というのも、ロシアはドーピングスキャンダルによりWADA(世界ドーピング機構)がロシアのスポーツイベント参加を禁止したことで、ロシア人アスリートが国名や国旗を使用することが禁止されたためだ。
そして、ハースF1マシンに関しても直接的に国旗は描かれていないものの、ロシア国旗を思わせるカラーリングにすることはそのWADAの指令に反するのではないかとの声があがっていた。
さらに、現在ではウクライナの国境をめぐる紛争が激化し、ロシア、アメリカ、ヨーロッパ間の軍事的緊張が高まっており、一部の関係者は戦争の可能性すら危惧する状況となってきている。
このため、ロシア国旗のようなカラーリングを継続することで、ハースが政治的批判を受ける可能性もあるのではないかと考えている者もいるようだ。
だが、今年もロシアンカラーのカラーリングを採用することについて質問されたシュタイナーは次のように答えた。
「我々は政治には関与していない」
「もちろん、ほかの人たちと同じように、現在世界で起こっていることはすべて見ている。もし、何か問題になれば、我々はそれに対処するつもりだ」
「しかし、現在我々はそれらには何も関与していないことを嬉しく思っているよ。それに、我々はそれについてできることは何もないしね」
シュタイナーはそう語ると次のように付け加えた。
「我々がやっているのはスポーツだ。政治ではないよ」