F1第19戦サンパウロGP(ブラジル、インテルラゴス・サーキット)のフリー走行2回目終了後、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)に対し、50,000ユーロ(約650万円)の罰金が科せられた。しかし、グリッド降格ペナルティなどは一切ない。
初日の予選直後、パルクフェルメで一切のチェックが禁止されているにもかかわらず、フェルスタッペンはルイス・ハミルトン(メルセデス)のマシンのDRSに触れてチェックしていたところを国際映像で映し出されていた。
FIAが発表した資料には、国際映像の他に、観客が撮影した動画や、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)の14号車、フェルスタッペンの33号車、ハミルトンの44号車、バルテリ・ボッタス(メルセデス)の77号車の車内映像でも確認された、と記載されている。
FIA国際スポーツ規則2.5.1には、「パルクフェルメでは、決められたオフィシャルのみ立ち入ることができる。同じオフィシャルが許可した場合や、レギュレーションによって許可された場合を除き、オペレーション、チェック、チューニング、修理はできない」と書かれている。
発表された資料には次のように書かれている。
「フェルスタッペンは車を降りて、自分のマシンの後部に移動。次にグローブを取って、右手で自分のマシンのリアウイングのすき間に手を置いた。その後、(ハミルトンの)44号車に移動し、リアウイングの2箇所に繰り返し触れた。DRS作動装置の両側に1回ずつ触れたが、リアウイングの横側の下側、スロットの隙間の部分に触れた。作動装置や終端の固定ポイントの近くには触れなかった」
説明を求められたフェルスタッペンはこう主張していた。
「スチュワードには、予選やレース後にドライバーがクルマに触ることが習慣になっているのは明らかだ」
フェルスタッペンは、最近のレースで両チーム間で憶測を呼んでいたマシンのこの部分を触ることが単に習慣になっていて、「こうした一般的な傾向はほとんど無害だと考えられてきたため、これまでも一律に取り締まられていなかった」という主張をした。
しかし、以下のような判決が出た。
「今回のケースでは、スチュワードの見解では直接的な被害は発生しておらず、このような罰則の前例はないものの、規則に違反しており、深刻な結果を招く可能性があることを考慮し、スチュワードは今回のケースでの措置を決定し、5万ユーロの罰金を命じた」
さらにスチュワードは、全チームとドライバーに対して「今後の違反行為には異なるペナルティが適用される可能性がある」と警告している。
次に注目されるのは、ハミルトンのDRS問題だ。
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