2021年のF1も4レースを残すのみとなったが、現時点ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がルイス・ハミルトン(メルセデス)に19ポイント差をつけてランキングトップに位置している。
現時点での19ポイントという差が大きいか小さいかは人それぞれの見方によって違うかもしれない。だが、はっきりしているのは、仮に2人のうちどちらかが4レースのうち1レースでもリタイアやミスなどによってノーポイントで終えてしまえば、それがそのドライバーにとっては致命傷になってしまうだろうということだ。
フェルスタッペンも「物事はすぐに良い方にも悪い方にも向かうからね」と語り、まだ安心することはできないと認めている。
また、ハミルトンと共に2014年以来8年連続でのF1タイトル独占を狙うメルセデスのトト・ヴォルフ(チーム代表)も次のように語り、気を引き締めている。
「もう我々にはほんのわずかなミスも犯すことは許されない」
レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコもまだ安心するわけにはいかないと語っているものの、メルセデスのヴォルフに比べればやや楽観的にとらえているようだ。
「我々はマックスが15歳だったときに契約を結び、そこから一緒に歩んできた」
「彼は自分のキャリアにおける頂点に到達するだろうし、彼の父親と一緒に築き上げてきたものが頂点に達することになるだろう」
「だが、まだ4レースが残っているし、ポイント数も信じられないほどたくさん残っている。1回のリタイアで今のリードは消えてしまうんだ」
そう語ったマルコだが、これからの4レースでもレッドブル・ホンダがメルセデスに対して後手に回ることはないと考えているようだ。
「今年はメルセデスにアドバンテージがあることもある。だが、全体的には、私はマックスとレッドブルのパッケージの方が優れていると思っている」
78歳のマルコはそう語ると、残りの4レースのうちのどこかでハミルトンが年間規定数を超えるエンジンコンポーネントを投入してグリッド降格ペナルティを受ける可能性すらあると指摘し、次のように付け加えた。
「そうなれば、もちろん、我々はすごくハッピーだよ」